か ン け い セ い。【鬼滅の刃】【短編集】

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いやいや進む足も前に出せば、蛇柱様の屋敷(目的地)についてしまうものである。








『階級甲、広瀬Aです。蛇柱様はいらっしゃりますでしょうか？』





声をかけると、お手伝いさんか女性が出て来る。









「広瀬さまですね。伊黒様が部屋にてお待ちしております。」









憂鬱だ。口封じのために部屋に呼ぶ？勘違いでもされたらどーすんだ。






「伊黒様、お連れしました。」




ガタゴトと部屋の中で音がしたと思うと、声が聞こえてきた



「ああ、入れていい。というよりも早く入れ」









どうやら、蛇柱様のネチネチは今日も健在なようです。








襖を開けると頭を下げた。



殿方の部屋に入るなんて遠慮したい、これでも婚前の乙女何だから。







『口封じでしたら、ご心配なさらず。言うつもりは御座いませんので。』



「取り敢えず入れ」







入りたくないので、ここで挨拶しているのに………




『遠慮いたし』

「気にするな、それとも上司の言うことが聞けないのか？」








『………失礼します』





拝啓、蛇柱様。

どうやら私は貴方のことが精神的に受け付けないようでございます……




なので、いっぺん死んでくれ。









もちろん口には出さず、素直に部屋の中に入りましたけど。

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