か ン け い セ い。【鬼滅の刃】【短編集】

＊ ページ33

善逸side



「善逸先輩！付き合ってください！！」








うーん。女の子ってさいいよね、柔らかいし可愛いし、いい匂いするし。




でも





「うーんごめんね。俺好きな人いるんだ。」





今は一人の女の子に夢中なんだ。







「そう、ですか……。ちなみに誰か……教えてもらえたりします？」







あー





無理だろ。









だってあの娘キメツ学園の五大美人に入ってるんだぜ？






「相手に迷惑かかるといけないから、ごめんね。」




「そう、ですよね……！聞いてもらってありがとうございます！」





目に涙をうっすらと浮かべた後輩(後頭部の制服だったから一年生かな)は廊下を走っていった。








すると反対側の廊下から、心地良い音が聞こえてくる。




夏の涼しい木陰で聞こえてきそうな音。鈴を転がしたような可愛い音でもあって、




「あれ？ぜ、善逸だ！」



ゴン



『先輩な』




思わず、照れ隠しに手が出てしまう。





目の前の可愛い後輩は頭頂部をさすりながら涙目になってる









さっきの子も涙目だったけど、こんなに可愛く見えるのは、惚れた弱味ってやつだよな






「はー、それで？何用？」




『んー特に。とりあえず善逸……センパイが見えたから』





いや、可愛いかよ。






なに？俺が見えたから？





深い意味は無いだろうけどさ、調子狂うなぁ。





いやいや、これは、







『うーんそうだ！クレープでも食べに行こうましょう？』





ん？




「どーしたの？なんかあった？」




『はい！？な、何の事ですか？』









これは





あー





そーいうことね







「盗み聞きはよくないだろ」


『な、な、何のことでショう』







変な風に声裏返ってるし。可愛い








「だから、告白見てたでしょ。」




『わ、ひえーエスパーかなにかですか！？』








変な風に誤魔化したって、騙されないからな。








「どう？もしかして……妬いた？」







せっかくだから



カマをかけてみようじゃないか。









　



　



(続きます)

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