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宮｢今日はどっちにする？｣
ミヤが手に持っているのは、オレンジと紫の炭酸ジュース。私が部屋に遊びに来る時、ミヤの部屋にはこれが必ず置いてあって、お菓子を食べながらこれを飲むのが幸せ。
｢紫の方で｣
宮｢またこっち？ほんと好きだね｣
｢いただきます｣
喉をガツンと刺激する炭酸と、香料感の強いぶどう味、後味は爽やかで体に良くないとわかりながらもごくごくと飲めてしまう。
このぶどう味の炭酸ジュースは、私がここへ来てすぐの時にミヤがくれたものと同じもの。最初は無愛想でクソガキだった私、他のメンバー手を焼き話すのを諦めかけていたのに、ミヤは何度も話しかけてきた。
宮｢ねぇねぇ、朝ごはん一緒に食べても良い？｣
｢好きにして｣
宮｢俺の一押しはこのアニメとこれと、これと、あとこれも。休みの日に一気見するの最高だよ｣
｢…いらない｣
宮｢え、またミツと言い合いしたの？それはなぁ…、え？ソファで寝る？女の子がそんな事言わないの。あ、玉呼んで3人でゲームしよっか！｣
｢余計なお世話なんだけど｣
宮｢ねぇ、どっちが好き？紫か、オレンジか｣
｢…紫｣
今思い出せば、可愛げもない生意気な奴だった。
もし私だったら無視するくらい嫌な奴。それが自分だったなんて今考えても恥ずかしい。
宮｢深夜に飲む炭酸の背徳感半端ないね｣
｢なんか、悪いことしてる気分で最高｣
ミヤは絶対に見捨てないでくれた。
皆と私を繋ぎ合わせてくれた。ちょっぴりヘタレで頼りない時もあるけど、頭が良くて頼れるお兄さん代わりだから。
｢ねぇ、ミヤのも1口ちょうだい｣
宮｢いいよいいよ、はいどうぞ｣
｢こっちも飲む？｣
宮｢いいの？じゃあ貰おうかな｣
｢次なんのゲームする？｣
宮｢え、まだやるの？｣
｢え、やらないの？私明日大学ないよ｣
宮｢俺は仕事あるんだけど〜｣
ミヤの困ったような笑い方が好きで困らせちゃうんだって、申し訳ない気持ちもあるけど辞められないから。
宮｢仕方ないな〜。はい、夜更かし決定〜｣
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作者名：きのこ丸 | 作成日時：2020年11月18日 3時
