出会い21 ページ21
｢何をそんなに熱心に読んでるんだ｣
お風呂から上がってゆるゆるのスゥェットを着た銃兎さんがまだ濡れた頭を乱雑に拭きながらリビングへやってきた。
｢アルバイトの求人です｣
｢アルバイト？始めるのか？｣
ソファの隣に腰を下ろし、こちらをそっと覗き込んだ。もうチラシにはいくつか印をつけていて、給料がいいだとか、近いだとか色々考えていた。
｢俺の稼ぎじゃ足りないですか？欲しいものがあればすぐ言ってくれといつも言ってるはずですが｣
｢いや、全然そうじゃないんです。でも、私も甘えてばかりじゃいられないなと思って｣
銃兎さんの稼ぎが全く足りない訳では無い。
むしろ多いと思う。
銃兎さんはいつも私に色んなものを買い、連れていってくれる。だから私も恩返しがしたい
もういい歳だし、働くことだって悪くないだろう。
｢そうだな。いつまでたっても世間知らずだと良くないか｣
｢はい、なので働きたくて｣
｢構わん。ただ、危険な所はやめろ。手堅い所を選べ。入るなら資格の勉強をしてもいいぞ｣
反対されるかな、なんて考えていたけど銃兎さんはあっさりOKしてくれた。
後日、役に立つなら、と資格が短期間で取れる通信教育のカタログも何処からか貰ってきてくれた。
資格を選んでいる時、不思議になって口を開いた。
｢私反対されるかと思ってました｣
｢無茶なことを言い出したら止めようとは思いましたが、普通でしたからね。何せここに置く時に人間らしい生活をさせると約束したしな｣
｢覚えてたんですね、約束｣
｢まぁな。だが危険なことがあったらすぐに辞めさせるからな｣
医療事務の資格取得のため4ヶ月みっちり勉強した末、見事合格し晴れて就職。
来週から病院で働くことになった。
｢今日は何時頃に終わりますか？｣
｢定時の予定ですが。Aの就職祝いも兼ねて今日は食事に行きましょう。準備しておいて下さい｣
そう言って額に軽くキスをして銃兎さんは仕事へ出かけて行った。
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きのこ丸(プロフ) - ソラさん» コメントありがとうございます！最近更新できていなくて本当に申し訳ありません。もうそろそろラストスパートをかけていこうと思っておりますのでどうかお楽しみに。これからもよろしくお願いします。 (2019年2月8日 1時) (
レス) id: c6e8e226d4 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 滅茶苦茶自分好みの小説ですごい好きです（）これからも全力で応援してます！更新頑張って下さい！ (2019年1月17日 20時) (レス) id: 1eb8274d38 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ丸(プロフ) - ソーダさん» コメントありがとうございます。お褒めいただき光栄です。ぜひこの後もどきどきを楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2018年12月19日 8時) (レス) id: c6e8e226d4 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - すっっっっばらしい小説ですね！！銃兎さんからの愛情とか設定も細やかで続きがとてもドキドキします！！更新頑張ってください！！！待ってます！！！ (2018年12月19日 0時) (レス) id: 995cf675ed (このIDを非表示/違反報告)
きのこ丸(プロフ) - ﾋｮｵ()さん» コメントありがとうございます。先の展開が気になるような話の進め方に出来ているようで良かったです。ぜひこの先もハラハラドキドキして下さい笑。これからもご愛読よろしくお願いします。 (2018年12月15日 11時) (レス) id: c6e8e226d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ丸 | 作成日時：2018年11月28日 17時
