お見合い相手は、いじめっ子 【K】

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ついに土曜日。



貴「この服で大丈夫かな・・・？」



待ち合わせの駅のトイレで



服装を確認。



もちろんネックレスは渉にもらったものではなく、



普通のその辺にあったもの。



渉のネックレスは会社で毎日つけているが、



必ず宏光と会うときは外している。




そして宏光と会うときに重要なのは



『服』



お見合いでも



『その服装、俺好みじゃないんだけど。』



とはっきり言われたり、



こないだ仕事終わりに会った時も



北「その服で俺が満足すると思ったわけ？」



などケチョンケチョンに言われてる。



貴「あいつ本当に服装、うるさいんだよな。」



と私は愚痴を言いながら、メイクがおかしくないかチェック。




なんで服装にうるさいんだろ。








・







約束の１５分前に着いた私。



どうせ、あいつはギリギリだろうな。



朝起きるの苦手って言ってたし・・・。



貴「えっと、改札口前・・・。あっ。」



改札を出ようとすると、



見たことのある背中が。



貴「わっ・・・。」



何故か、私はとっさになぜか隠れてしまった。



早めに来てる・・・。



その背中はもちろん宏光。



貴「私服あんな感じなんだ・・・。」



いつも宏光と会うときは



仕事終わりで、絶対スーツ姿。



私服を見るのは初めて。



紺色のジャケットに、白のパンツ。



頭にはハットをかぶっている。



確かにオシャレだし、立っている姿はオーラがあってカッコいい。



女の子が宏光の前を通るたびに振り返っている。



うん、ずっとあんな感じだったらカッコいいのに。



貴「あっ、そろそろ行かなきゃ。」



こうやってじっと見つめていると何か変な人に見えるし、



早めにいかないと怒られる・・・。



貴「よし！」



私は改札を通った。





・





貴「あっ、えっと宏光・・・。」



改札をでて、腕を組んで待っている宏光に声をかける。



北「あぁ、来たか。」



ハットの中から宏光が目をのぞかせた。



貴「えっと、お待たせ。」



北「いや、待ってない。」



貴「待ってたよね。」



北「待ってない。」



いや、待ってたよね。



私は見てたよ。



宏光は見てないの一点張り。



本当頑固だな・・・。




貴「まぁいいや。で、いどこ行くの？」



北「行けばわかる。」



宏光はいつも通り



貴「えっ、まってよ！」



私を置いて行き、スタスタ歩いて行った。




(新作作成のため次回月曜日に更新。)

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