お見合い相手は、いじめっ子 【K】

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密度の濃い朝を過ごした、



その夜。




私はいつもより早めに退社し、



午後7時15分。



ダッシュで帰り、



部屋を綺麗に片付け、



貴「よっし、ごはん作るぞ！！」



渉にもらったレシピとにらめっこしていた。



結局決まった料理は



煮込みハンバーグとスープ、サラダ。



張り切る私の胸元には



キラリと光る渉のネックレス。



これは、




あの告白の後、




横「あのさ、困ったら俺に頼れよ。」




貴「えっ？」



横「告白された男にっていうのも変な話だけど。



なんかあったら助けてやるから。」



貴「渉・・・。」



横｢今、俺に出来ることって言ったらそれくらいだしさ。｣



貴｢本当にありがとう。｣



と本当に優しい言葉をかけてもらい、



お守りとしてネックレスを




つけておくと約束したからである。




渉のあの言葉には、



本当に胸が暖かくなった。



あいつにも渉の事を見習ってほしいよ。




そして、



貴「早くしないと来ちゃうし、頑張らないと！」



気合いを入れ、



私は煮込みハンバーグを作り出した。



その時、携帯にLINEが一件。



『８時に行く。』



もちろん、そのぶっきらぼうのLINEはあいつから。



この時、料理し始めた私は




まだこの連絡に気がついて無かった。





・



貴｢えーっと、このまま３０分。煮込むっと！｣




３０分後、



私はハンバーグの種作りと



スープのミネストローネの具材を切り終えていた。




貴｢あいつ、何時に来るの？本当に！｣




私は家の地図を会社に着いたとたんに送ったのに、




あいつからは全く連絡無し。




作る身にもなれっ！




貴｢えーっと、携帯に連絡は・・・。｣




料理も一段落し、一応携帯を確認。




通知は



LINE一件。




貴｢来てんじゃん・・・！｣




内容を確認すると、




貴｢８時に来る・・・。今、何時！？｣




不安になり時計を確認すると




まさかの７時４５分。






待って、



あいつが来るまでに煮込みハンバーグ出来ないじゃん！



最悪・・・。



貴｢まじか・・・。｣




すると追い打ちをかけるように




携帯に新たな通知が。




内容は







LINE一件。



しかも宏光から。



貴｢何！？次は！？｣



突然のLINEに不安を覚えながら、



通知を開くと。








『駅まで迎えに来い。』




と書かれていた。




すいません、









煮込みハンバーグの火



止められません。

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