お見合い相手は、いじめっ子 【K】

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貴「ねぇ、何！？」



横「静かにしてよね。」



午前６時３０分。



私はなぜか目をつぶっていた。



そして後ろには



なぜか渉・・・。



横「はい、いくよ。」



貴「えっ？ひゃっ！」



いきなり首に手を回され



何かを取り付けられる。



これは・・・。



貴「ネックレス・・・？」



横「はい、目開けていいよ。」



渉に言われ、



目をそーっと開けると



貴「わぁ、すごい素敵なネックレス・・・。」



横「でしょ。Aに似合うって思って。」



首元にはハート型のリングネックレス。



少しダイアもあしらわていた。



これ、結構高そうなんだけど・・・。



貴「どうしたの、これ。」



横「誕生日プレゼント。土曜日まで取りに行けてなくて。」



あっ、確か渡したいものがある。



って言ってたな・・・。



貴「でも、居酒屋お金払ってもらったよ。」



横「A、誕生日にネクタイくれたでしょ。それのお礼もかねて。」



ネクタイは私がギリギリ２０代の時



渉の誕生日にプレゼントにあげたもの。



貴「いや、でも悪いよこんな高そうなもの・・・。」



横「ねぇ、A聞いて。」



私の言葉を遮るかのように



渉は優しく言葉を放った。









横「昨日、途中になったけど、



俺さ、Aが好きなんだ。」





貴「あっ・・・。」



そうだ。



宏光の怒りで忘れてたけど



私、渉に告白されそうになったんだった・・・。



それを思い出し、



体温はどんどん上がっていく。



そしてその熱を上げるかのように



ぎゅっと



渉が後ろから抱きしめてきた。



貴「わ、渉！？」



いつもと違う同期の姿に



私は驚きを隠せない。



横「Aもさ。



今、急に言われても困ると思うし、



北山さんの件とかいろいろあるじゃん。」



そんなことお構いなしに、



渉は、顔を座っている私の頭にのせ



優しく語りかけてくる。



横「俺、待つからさ。もうちょっと落ち着いたときに返事聞かせて欲しい。」



貴「えっと・・・。うん。」



この状況には戸惑ってるけど、



私は渉の言葉を受け止める。



貴「うん。ちゃんと返事する。



だからさ、離して・・・。



は、恥ずかしい////」



横「あぁ・・・。ごめん。」



私の言葉を聞いて、



さっと渉は離れた。



横「ありがとう。俺、待つわ。」



貴「こちらこそ気持ち伝えてくれてありがとう。」



後ろを見ると笑顔の渉が立っていた。

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