審神者と審神者 ページ20
Aサイド
演練を見学して思ったのは、相手本丸は力で押すタイプであるということ。
後、内の本丸は4人しかいない所をひたすら耐えたり、避けまくる事でカバーしているところ。
まあ、負けるだろうけど良くやったよ。
加州くんは自ら力の強い刀の相手をしていた、後で褒めたい。大和守くんは情のある相手だろうに、手抜きせず頑張った。この子も褒めよう。
前田くんは乱くん…、いや乱ちゃんとの勝負も良かったし、その後のフォローも良かった。褒めたい。
それで、膝丸さんは…
「Aさんとこの膝丸、凄い動きだな！特別な事してるなら教えて欲しいんだけど」
相手本丸の審神者が話しかけてきた。…特別な事、ねえ………
「多分彼にとって、特別な事なんてないですよ。ただ、今日やっと1000年で紡がれた固定概念から解放されただけ」
「………」
「…貴方のとこの大包平さんですよー！色々お世話になって、この刀まで貰っちゃったし。あの人押し付けられると断れないから」
「ああ、成る程！人と人との絆って訳か！」
あくまでも刀剣男士は人じゃない。神だ。この人は純粋な目をしているし、虚偽に塗れた人でもないからまだいいけれど。
それを分かっていなくて、自分の配下だと思い込んでいる奴がいるせいで、大和守くんみたいな事になるんだ。あんなぼろぼろになった姿を見てもどうでもいいなんて、心はどこに置いて行ったんでしょーか、ブラック本丸の愚かな審神者。
「…正しくは付喪神同士の、かなあ。あれはそもそも絆なのかも微妙だけど」
「いやあ、あんな風に仲良く話してるし、もう絆で繋がっただろう…！」
…そこまで聞いて考えた。何故この人はそこまで2人に感銘を受けているのか。
咄嗟に戦場を見た。張り詰めた雰囲気がする。
かたっ、と音がして、私の手から何かが落ちた。…あたしの赤べこだ。
「あれ、どうみても一騎打ちじゃ…？」
「え？」
普通の一騎打ちなら止めない。けれど、あれは流石にまずい。
…お互いが、お互いを倒そうとしている気がするのです。あの目は本気だ。
周りもなんだか、張り詰めてきた。
「あの…」
私はこの先何を言えばいいかわからなかった。止めますか、とか、大丈夫かなあ、とか言わないといけないのに。
審神者がいきなり微笑んだ。
「まあ、見ててくれよ。もうじき終わりだ」
…どういう事か、よく分からない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さかな式(プロフ) - 九十九さん» 嬉しいです、ありがとうございます！拙い文章ですが、宜しくお願いします (2018年1月16日 20時) (
レス) id: 5d86fbdd38 (このIDを非表示/違反報告)
九十九(プロフ) - 面白かったです！頑張ってください！楽しみにしてますよ。 (2018年1月15日 21時) (レス) id: 6ccd555bc2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さかな式 | 作成日時：2018年1月14日 15時
