下校 ページ12
「いやぁ、助かった。さすがだな、四宮！」
先生に資料を渡し終え、
一礼して立ち去ろうと振り返ると
早坂さんがいた。
もう18時が近いので、廊下には私と早坂さん以外に人がいない。それを確認してか、早坂さんが私に歩み寄る。
「お帰りの時間です。かぐや様は生徒会室...ですか」
頷きつつ、手帳に「生徒会室にはまだ藤原先輩がいます」と書いた。
「そうですか。ではA様は先に車に向かっておいてください」
そう言いながら、早坂さんがスマホを操作して姉様にメールを送っていた。
早坂は一人で私と姉様の近侍をしている。
否、本当は姉様専属の近侍なのだけれど。
誘拐への対策でSPは配属されているとはいえ近侍は配属されていない私に同情して、私の近侍も担ってくれている。
「ありがとうございます」と書かれたページを見せ、私は校門の方へ向かった。
「あ〜四宮さん！丁度いいところに！」
「？」
廊下の奥から、クラスメイトの女子が一人走ってきた。体操着を着ていて、部活終わりなのがわかる。
「あれ、もしかして帰るところだった？」
手帳を取り出し、「構いません。用件は何でしょうか？」と書く。
「本当？助かる〜！実はね______」
三十分ほどその相談に乗り、
結局私は姉様より遅く車に乗ることになった。
姉様に「お待たせしてすみません」と手話で謝罪すると、「いえ、また相談だったのでしょ？人望が厚いのは良いことです」と返される。
姉様は優しい。
「…A様。少し疲れていませんか？」
早坂さんに言われ、
え…そうかな。と思い、首を横に振る。
自分では平気なのだけれど、身体が弱いことは自覚しているため少し不安になる。
「ちょっと失礼しますね」
ぴた、と早坂さんが私の額と早坂さんの額を合わせる。
「やっぱり、少し体温が高いですよ」
「本当？ A、大丈夫なの？」
……また、体調崩しちゃったのかな。
自分が情けなくなりながらも、苦笑して「大丈夫です。けど、今日は少し早く休みます」と手話をした。
「早坂、今日はAの方にいてあげて」
「ええ、そうですね。そうしましょう」
そんな、申し訳無い！ と顔を上げたら、「いいから、ね？」と姉様に制される。
その後家に帰り、体温を測ると37,8度。
休んでいた分を取り戻そうと躍起になったのが仇になったらしい。
主治医に薬を処方され、
その日はいつもより早くに眠りについた。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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りな - 完結しちゃったんですか…！？続き…待ってます…😢 (2021年12月30日 23時) (
レス) @page33 id: eb1e650017 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 完結してしまった、もしかしてもう更新しませんか？続きすごい気になります！更新頑張ってください！！ (2021年1月19日 20時) (レス) id: 62527af0b0 (このIDを非表示/違反報告)
小町(プロフ) - 完結してしまった…！？とても続きが気になります！！ (2021年1月2日 0時) (レス) id: bd1a04dc1b (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - 完結なんですか？続きが気になります (2020年7月29日 23時) (レス) id: eedc890ee9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)太中大好き人間(プロフ) - 自分はいらない子なんじゃないのか、という気持ちがすごく分かります！この作品好きになりました！これからも頑張ってください！ (2020年7月4日 0時) (レス) id: 5bc9e3e078 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Re: x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年3月31日 19時
