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各クラスの出し物で賑わう校内。
中庭や校門から下駄箱に続く道もたくさんの出し物で埋め尽くされていた。
龍宮寺君に文化祭の話をしたものの、「行かねーよ」の塩対応。
嫌われた…とかではなく、その後も週末の図書館帰りにバイクで迎えに来てくれるのは相変わらずで、文化祭のような場が苦手なのだろうと思った。
マイキー君は行きたい!と、言っていたけれど、マイキーが行くと男共がひよりまくって散々な文化祭になるぞ、と龍宮寺君が言っていた。
「それはケンチンもじゃん!」
「ンな事ねーよ、俺は優しいからなー」
「は?人振り回して10人ぶっ飛ばす人間が何言っちゃってんの?」
カチャカチャとバイク修理に使っていたスパナを持つ手を「あぁ!?」と振り上げた所で三ツ谷君が落ち着けってと割って入る……それは、毎回の事で見慣れてしまった光景に今は笑みが溢れた。
「Aー、後輩呼んでるよー」
部活の出し物と言う名目の交流戦。
引退した3年生VS後輩達といった内容のソレはバスケ部の名物で、男女混合という無茶も文化祭ならではだった。
女子がゴールを決めると点数が倍だと言っても、背の高い男子に挟まれてはゴールなど出来るはずもない。
それでも何とかゴールが決まるとオーディエンス達は激しく盛り上がっていた。
広い体育館を埋め尽くす観客は学生達は勿論だったが、一般客の姿も多かった。
「見てみて、A!超イケメン!」
『んー?』
そう言われて友人が指をさす方を見れば…
『え……』
周りよりも頭一つ分背の高い影を見間違う筈などない。
あれは……
「A先輩!試合終ったら話したい事があるンスけど良いッスか…?」
そう、大きな声で話し掛けてきた男子バスケ部の後輩に気を取られ、了承の返事をした後にもう一度背の高い影があった場所を見たけれど、そこには金色の姿はなかった。
『見間違い…?』
行かない、と言っていた彼の事を思い出し、龍宮寺君に会いたくて幻まで見えるようになったか…と苦笑いした。
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きりまる(プロフ) - 月代皨さん» わぁ〜!そんな風に言って頂けて嬉しいの極みです…(´;ω;`)ありがとうございます!半間氏の小説もありがとうございます……!ゆっくり更新ですが頑張りますっっ!!! (2021年10月29日 20時) (レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
月代皨(プロフ) - よ更新待ってよかった〜!!とても素敵な作品でした!半間の小説も拝読させて頂きます……!これからも頑張ってください! (2021年10月29日 12時) (レス) @page42 id: b8769a82e7 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - ゆさんさん» 初めまして(*´∀`*)コメントありがとうございます!嬉しいです!もうすぐ続きを更新できそうですのでお待ち頂けると幸いです\(^o^)/ (2021年9月14日 23時) (レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
ゆさん(プロフ) - はじめまして!ドラケンかっこよすぎます!続き楽しみにしてますね!更新頑張って下さいヽ(●´∀`●)ノ (2021年9月14日 10時) (レス) id: 362f4d269d (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - あけりさん» そんな風に言って頂けるとめちゃくちゃ嬉しいです(´▽`*)ゆっくりペースですが、カッコいいドラケンを書けるように頑張ります!宜しくお願い致します(^ー^) (2021年9月1日 0時) (レス) id: a5f16a2551 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりまる | 作成日時:2021年8月19日 21時