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『〆はやっぱカキ氷?』
「まだ食うのかよ、マジで太るぞ」
仮にも好きな人を…好きかもしれない人を前にしてよく食べるな、と自分でも思う。
でも、食べる事で変な緊張が消えていくので、躍起になって食べていた……味はほとんど覚えていないけど。
龍宮寺君の前で食べるから味を覚えていないのではなく、龍宮寺君がシェアして一緒に食べているから味どころの騒ぎではなかったのだった。
『何味にする?』
「いちご、練乳多め」
『えっ…』
「あ?何か文句あるか?」
まさかの返答に笑いながら注文して、出来上がったソレにスプーンを2本刺した。
シャクシャクと氷を崩している間に彼は隣の射的の屋台へ。
構える姿はこめかみのドラゴンと辮髪のせいで、まるでスナイパーのようだ。
ポコン、パチン、ポコンっと3発。
特賞を狙ったものの、当たったのは残念賞。
好きな物を1つ選んでねー、と屋台のおじさんに言われた籠の中には親指サイズのキーホルダーが入っていた。
やるよ、と渡されたのはクマのキーホルダー。
『何でクマ?』
「女は皆こんなんが好きじゃねぇか」
龍宮寺君から貰えるなら何でも嬉しかった。
でも、"女は皆"と言われて、もしかしてエマさんの事?なんて思ってしまう私は嫌な女だろうか。
『こっちが良いかな』
と、クマのキーホルダーを戻して、ソレの代わりに籠から救い出したバイクのキーホルダー。
おじさんにこれでも良いかと聞けば、勿論っと頷いてくれたので、親指サイズの小さなバイクのキーホルダーを握りしめた。
『カッコいい?あげないよ』
「いらねぇよ、そんなダッセぇバイク」
龍宮寺君に見せびらかすと笑って要らないと言われたけれど、私はそのダッセぇバイクのキーホルダーを大切に巾着袋の中にいれた。
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きりまる(プロフ) - 月代皨さん» わぁ〜!そんな風に言って頂けて嬉しいの極みです…(´;ω;`)ありがとうございます!半間氏の小説もありがとうございます……!ゆっくり更新ですが頑張りますっっ!!! (2021年10月29日 20時) (レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
月代皨(プロフ) - よ更新待ってよかった〜!!とても素敵な作品でした!半間の小説も拝読させて頂きます……!これからも頑張ってください! (2021年10月29日 12時) (レス) @page42 id: b8769a82e7 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - ゆさんさん» 初めまして(*´∀`*)コメントありがとうございます!嬉しいです!もうすぐ続きを更新できそうですのでお待ち頂けると幸いです\(^o^)/ (2021年9月14日 23時) (レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
ゆさん(プロフ) - はじめまして!ドラケンかっこよすぎます!続き楽しみにしてますね!更新頑張って下さいヽ(●´∀`●)ノ (2021年9月14日 10時) (レス) id: 362f4d269d (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - あけりさん» そんな風に言って頂けるとめちゃくちゃ嬉しいです(´▽`*)ゆっくりペースですが、カッコいいドラケンを書けるように頑張ります!宜しくお願い致します(^ー^) (2021年9月1日 0時) (レス) id: a5f16a2551 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりまる | 作成日時:2021年8月19日 21時