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三ツ谷と手を繋いで歩く自宅までの道程はあっという間だった。
石の階段を上がれば私の家。
もう少し一緒に居たい…そんな気持ちから三ツ谷の手を握る手に少し力が加わったかもしれない。
「A、まだ時間ある?」
『え?』
「もうちょい一緒に居てェんだけど」
私の気持ちを代弁するかのように、笑って言った三ツ谷。
石の階段に腰掛けて、たくさん話をした。
無視していっぱい傷付けた事を謝れば、三ツ谷は悪くないのにオレもゴメンって。
何でそんなに優しいのかな。
「つーか……」
『ん?』
「もしかして、あの日……起きてたのか?」
あの日ってのは、きっと三ツ谷の唇が私の頬に触れた日の事だろう。
その事を思い出すだけで頬が赤くなって、きっと私は顔も首も真っ赤で目だって泳いでるんだろう。
だって私を見た三ツ谷がめちゃくちゃ気まずそうにしてるから。
「マジか〜……」
『ご、ごめん……』
「やっ、謝んのはオレの方だろ、勝手にキ………」
そこから先は言えないとばかりに手で顔を隠した三ツ谷。
こっちを見てくれないけど、耳が真っ赤で照れてるのが分かる。
『好きだよ』
「ばっ!?お前……!!」
『ハハッ、三ツ谷、かわい〜真っ赤じゃん』
今度はサインじゃなくてちゃんと言葉にして伝えれば、今まで見た事ないくらい焦った表情を見せる三ツ谷。
三ツ谷をイジメるの面白いなって変な気持ちが芽生えた私は、
『隆』
って名前で呼んでみた。
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ねこみや(プロフ) - 最高すぎて大好きです😭😭😭 (7月2日 22時) (レス) id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
rina - 展開面白かったです。応援してます! (2022年12月8日 2時) (レス) @page31 id: 265817b150 (このIDを非表示/違反報告)
チヅ(プロフ) - 私の大好きな三ツ谷君!キュンキュンしました(^^)ハッピーエンドで幸せな気分(笑)ありがとうございました♡そしてお疲れ様でした\(^o^)/ (2022年10月7日 5時) (レス) @page33 id: 5eae382453 (このIDを非表示/違反報告)
天使の闇 - 連載お疲れさまでした!終わっちゃうのなんか寂しいけど、ハッピーエンドで良かったです!有難うございました (2022年10月1日 14時) (レス) @page32 id: f7e70f3d53 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - 天使の闇さん» 天使の闇様✨コメントありがとうございます!また、嬉しいお言葉ありがとうございます😭✨間もなく完結でベタ甘仕立てになる予定ですので最後までお付き合い頂けますと幸いです✨ (2022年9月28日 22時) (レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりまる | 作成日時:2022年9月16日 21時