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クラスの誰もがやりたがらなかった図書委員になった。
放課後、誰も来ない図書室で誰かが本を借りに来るかもしれないと待たないといけない。
私はそんな時間が好きだった。
朝と一緒で誰もいない部屋と、運動部の声。
色んな本に囲まれて幸せ極まりない。
今日も平穏無事に図書委員の仕事をする予定だった。
「ンッ…ら、ん………ふっ…」
返却されていた本達を棚に直している時だった。
入り口からは影になっていたのだろう、誰かが入って来た音と、その後に続く卑猥な声。
一体何が…？と、思いチラリと覗けばテーブルに押し倒された女子の胸に顔を埋める金と黒の派手な頭。
灰谷くん…
女子が彼の名前を呼びながら、彼の後頭部を抱きしめて嬉しそうにしていた。
カチャカチャと聞こえるベルトの音に、私はどうする事も出来なくて耳を押さえて本棚の影でうずくまる。
どうか早く終わりますように…
「兄貴、こんなとこでヤッてんなよ」
「邪魔すんなー？萎えちまったじゃねぇか」
✥✥✥
トンっと肩に触れる感覚。
ビックリして体を揺らして目を開けば、そこに居たのは弟くん。
『は…いたに……くん』
「ワリ、兄貴、もう行ったから」
ほら、と朝と同じように手を出され、今度は誰からの視線も感じないのでその手を借りてみる。
力強く立たせてくれた彼にお礼を言えば、別に…と呟く眼鏡の彼。
残った返却本を棚に直す私を、何故だか椅子に座って眺める彼。
私なんか眺めた所で面白くも何もないだろうに…。
背伸びをすれば下着が見えそうな短いスカートではなく、規定の長さをきっちり守ったスカート。
胸元のリボンだって緩んでいる事なんてないし、手入れも怠った長い髪の毛はホラー映画に出てくる幽霊のようかもしれない。
「Aさ、」
急に灰谷くんに名前を呼ばれて驚いた。
「ンな、ビビんなよ」
『すいません…』
「あ"ー、調子狂うわー」
そう言って薄い青のメッシュが入った金髪をガシガシ。
「ガキん頃、引っ越しした事あるよな？」
『え…』
何でその事を知っているのだろうか、と聞く前に緩い声が聞こえてきた。
「竜胆、帰るぞー？って、あれ、Aさん居たんだ」
兄の登場に、弟は先程よりも激しく頭を掻きむしっていた。
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きりまる(プロフ) - 推しが尊いお米さん» ありがとうございますー！！最初は蘭ちゃん落ちだったのですが…(笑)蘭ちゃんのお話も頑張ります！また、宜しくお願い致します(*^^*) (2021年12月1日 23時) (
レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いお米 - 見ました!!!竜ちゃん落ちあんまりない(気がする)から嬉しいです。私も蘭ちゃんにも幸せになってほしいし、他の作品ももっと見たいです!! (2021年12月1日 23時) (レス) @page28 id: 11fe216a38 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - 推しが尊いお米さん» はじめまして(*^^*)コメントありがとうございます！！更新遅くてすいません〜(汗)ラストまでアップしましたので、宜しければご覧下さい……！応援ありがとうございます………！！ (2021年12月1日 19時) (レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いお米 - 続きが気になりすぎます!!!!これからも応援してます。更新楽しみにしてます! (2021年12月1日 18時) (レス) @page24 id: 11fe216a38 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - HSさん» はじめまして(*^^*)コメントありがとうございます！もうすぐ完結予定です♪ (2021年11月30日 21時) (レス) id: 684e8f5b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりまる | 作成日時：2021年11月16日 20時
