【霧崎第一】ダンス部員の少女は転生トリップしたそうです【黒子のバスケ】

5.「目で殺されるのは、どちらかというと開眼した今吉さんだと気づいた私」 ページ5

先生「えー、今日から君達の担任になる山口 さとしだ。新しい高校で不安もあると思うが＿＿」


先生の自己紹介が始まる。式の時間がもうすぐなので、簡潔に済ませるみたいだ


そして、簡単な自己紹介が終わると、「新入生代表二人はこっちへ来い」と呼ばれ教室から出ようとしている先生のもとへ行く


私が席を立つことで新入生代表ということが分かったのだろうか、視線が集まる。話しかけて来る人もいた



月「え!?A、一番頭良いの!?凄いじゃん!」

男「え、下から1番じゃねぇの？」

貴「柚子加ありがとー、下からじゃないって(笑)」

男「仲間だと思ってたっつーのに！」

貴「ごめんな、たけし」

男「さとしな。」

貴「さとしくんか。」


茶番乙、と言いたげな皆の視線もあるので、割りと早めに終わらせて、先生のもとへ行く



すると、あろうことか隣に並んで歩いている花宮くんが私に話し掛けてきた



花「罪沢さんも新入生代表だよね？」

貴「ｴｯ!?うん、一応ね。」

花「一応って…凄いね。頭良いんだ。」

貴「いやいや！死ぬ気で勉強したらこうなった感じだし…それなら花宮くんだって凄いじゃん！」

花「え!?そんなことないよ、俺なんてまだまだだよ」



終始会話で微笑んでいた花宮さんは、会話を終わらすように前を向いたので、私も前を向く…と同時に
「うわぁぁぁ!!本当にこれ猫かぶりぃぃぃ!?分かってても全然分かんないんだけどぉ!!『え!?』のとことかあれ素じゃないの!?」と叫びたい衝動にかられる


最後の台詞、小説で今吉さんが言ってた感じのやつだよね、と原作との共通点を見つけ、私が黒子のバスケの世界にいることが凄いことだと改めて思う


さっきの花宮さんの演技を見破った(？)今吉さんも凄いな…尊敬するけど、会いたくない


私の汚い本音が見破れるところが、頭に見えるように浮かびサー…と顔が青くなる気がした


そんな私を見かねたのか、花宮くんは心配そうに声をかけてくれる



花「罪沢さん、どうしたの？大丈夫？」

貴「え!?うん、全然大丈夫！」

花「そっか、なんかあったら俺に言って。」

貴「う、うん。ありがとう…」



笑顔で言う花宮くんを直視できず、すぐ目を逸らした。え、だって目で殺されるし

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