夢違いの獏の札 ページ10
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出張から帰ってきて、私は風邪を引いた。
新幹線を降りて最寄り駅についた後も雨は降り続いていたのに私は傘を持っていなかったし、出張先であった出来事を、あそこで出会った人たちのことをエイトで話した方がいいのか、黙っていた方がいいのかわからなくて、店と自宅の中間のところでかなりの時間突っ立ったまま迷っていたから。
雨が本降りになったので結局家に帰ったのだけど、体は冷えきって頭も疲れ切っていて、薬を飲んで無理やり寝てしまった。
翌日の仕事は休みだったので良かったけれど、体調は朝から最悪で、起きた時にはスマホに数件メッセージと着信が入っていた。
心身共に疲労困憊のめまぐるしい昨日1日を思えば、それは当然想定すべきだったかもしれないけれど。
マック：なにかあった？
私の感情の乱れが伝わってしまったかもしれない吸血鬼と
ガム：お菓子気に入ってもらえた？気をつけて帰っておいで
前日に私の背中を押してくれた吸血鬼と
トッポ：きをつけて かえってきたらでんわして
未来が視える心配性の吸血鬼と
ぴーまん：この次会う時も着替え準備しておくね！！、、、、
昨日会ったばかりの、ダンピール。
最後のぴーまんさんのメッセージはお土産の希望リストで締めくくられていて、思わず苦笑する。
「本当にへんな人…」
マ「誰が？」
気が付いたら、目の前にマック。
「マック！！」
思わず抱きついてしまったら彼は優しく抱き返してくれて、ついでに私のおでこに口づけた後で冷えピタを貼った。
マ「トッポがAの未来が視えんって騒ぐし、嫌な感じするのに連絡つかんから様子見に来たら寝込んでるし。なんで呼ばんの？」
「…うん、ごめん」
会ったらますます悩んでしまいそうだったから今日は一人でおとなしくしていようと思っただけだけど、会えたらやっぱり嬉しくなる自分に軽くあきれる。
マ「風邪か？」
「うん。ちょっと雨に濡れちゃったから」
それプラス考えすぎの知恵熱だと思う。
「マックは大丈夫？」
マ「ん。俺はええから自分の心配し」
マ「―――なぁ、昨日、何か」
「マック」
「私、ジャッキーに会いたい」
私の言葉にマックは一瞬怪訝な顔をしたけれど、「体がつらいから」と言ったら頷いてくれた。
私の心の乱れを感じ取っているマックにはそんな建前は通用しないのかもしれないけれど。
しばらくしたらジャッキーが来てくれて、マックは交代に帰っていった。
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きりん虫(プロフ) - 優貴さん» 優貴さん！バタバタ終わらせてしまってすみません(汗)また番外編など書きに戻ります！コメント頂けて嬉しかったです、こちらこそありがとうございます。 (2020年6月19日 7時) (
レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
優貴(プロフ) - 遅くなってしまいましたが、お疲れ様でした。とても大好きなお話だったので終わってしまったという寂しさはありますが、きりん虫さんの作品をまたひとつ読み終えた喜びでファンとしてはたまらない気持ちです(*^^*)two of usも楽しみです、ありがとうございました。 (2020年6月18日 22時) (レス) id: 71e80fd819 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - 美緒さん» 美緒さんありがとうございます^ ^楽しんで頂けてよかったです！ (2020年6月18日 19時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさんありがとうございます。コメント見逃してました！今ちょっと番外編に取り掛かっていていつになるかわかりませんが、気長にお待ちください。 (2020年6月18日 19時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
美緒(プロフ) - すごくおもしろかったです！！ (2020年6月18日 9時) (レス) id: 487cbba7f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2020年5月24日 7時
