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上の兄の和晴は今年29歳。
つい最近、見合いをして
……興味はないからよくは知らないけど……
確かどっかのお嬢様と婚約した所で、先日顔合わせだなんてオレまで駆り出されたばかりだった。
それなのに、なぜハユナと？
しかも……あのハユナの甘え方や夢見るような瞳といい、触れ方といい出会ったばかりの関係じゃない。
それにカタブツの晴兄があんな風に女の子の肩を抱くだなんて……
どうみてもただの知り合いとは思えなかった。
あの二人は……デキてる？
そう確信した時に、感情がグチャグチャになって胸の中がドロドロと溶けるような痛みを感じた。
その場に立ち尽くしていると、車は静かに走り出していく。
オレには気づかなかったようだ。
程なくして、ハユナから電話が来た。
出るかどうか迷ったが……呆然としながらも指は携帯電話を自然に操作していた。
「もしもし、どしたのハユ」
『カズ……あ、の……ごめん……今日行けない』
「は？だってハユの親にも泊まるって言っちゃったぞ？」
ハユナにはサプライズにしてたから……ウチには誰もいないから泊まりにおいでって話してたんだ。
『うん……ごめん、でもセナちゃんが泣いてて……ん、そばにいてあげたくて……そのままセナちゃんとこに居るから……か、カズ……ん、ごめんまた今度泊まるから……』
吐息交じりのハユナの声が耳を不快に撫でて、心をざわつかせる。
(甘い吐息をどこに吐いてるの)
セナちゃんはハユナの一番仲の良い友だちで、病気がちで塞ぎ込むことが多い。
だからハユは確かによく泊まりに言ってるのも知っていた。
だけど今日は……
「そっか……じゃあまたな……セナちゃんによろしく」
『ん……ごめん……ね、ぁ……』
だけど今日は……
「アリバイ作りに協力してくれたのは……セナちゃんなんだよ、ハユ……」
だからそんなことは有り得ないのを彼女は知らないんだ。
一体誰とその吐息で会話してるんだよ。
オレは文字通り……頭を抱えてその場に蹲った。
二人がそんな関係だなんて……なぜ、今突きつけるんだ！
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咲詩(さきうた)(プロフ) - りりさん» りりさん。有難うございます(T_T)こちらにまで……やっと終わりました（笑）そうですね、混沌とした世界に射す光がどうか温かいものでありますように。私たちにも彼らにも。素敵な言葉を有難う御座いました！ (2020年1月22日 22時) (
レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - やっと読めました！あ、つばきです（笑）たくさん、たくさんの素敵なお話をありがとうございます。これから、鮮やかな彩りに満ちた世界が待っていますように。彼ら5人にも私たちにも (2020年1月6日 23時) (レス) id: 2112e3c25f (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 橘花さん» 橘花ちゃん。いつも本当にありがとう。そうだね、書いてて痛かった笑……でもその傷があるからこそ縁を感じられて大事にできる人になれるんだと思う。完全なる私の願望だけどね笑今まで本当に有難う (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 郷さん» 郷さん。そうなんですね……私の場合たまたまこのタイミングになってしまったんですが作品についてのお知らせをメッセージさせて頂きますね。読んでくださって大好きと言ってくださって本当に有難うございます。コメントを読んでいて涙が出ました (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» めぐちゃん。ありがとうこちらこそいつも読んでくれてコメントまでくれて感謝しかないし、大好きだよ。今まで本当にありがとう…… (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2019年10月24日 23時
