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「あのぉ、ここ……」
「定休日ですよ？今日、金曜日だから」
「あ、いえ……」
てっきりお店のことかと思ったが、どうやら違うようだ
「あの……」
「はい」
「ここ、どこですか？」
「え？」
「道に迷っちゃって……あの、助けてください」
女性は可愛らしいまあるい目をうるうるとさせて俺の腕に触れた
「あー。あ？はぃ……」
その触られた指の感触に俺は動揺して思わず頷くと
女性は嬉しそうに笑うと、慌てて手を離した
「あ、すみませんつい。有り難うございます」
(あちゃー。)
どうやら俺は魔物じゃなくて、迷子に遭遇したようだ
Aは高校の時の彼女だった。
地味で本を読んで教室の隅にいるような。大人しい女の子
ただ、俺にはすごく可愛く見えていた
高校２年の春、放課後たまたま部活帰りに忘れ物を取りに来た教室で、オレンジ色の夕陽の中で黒板に絵を描くAを見た
白い頬をピンク色に染め、青いチョークを一心不乱に走らせる
あっという間に黒板には白い雲が浮かぶ真っ青な空が描かれていく
「すっげ。Aちゃん、こんな特技あったんだ？」
思わず声を掛けるとAは口をあんぐりて大きく開けて固まった
「はー。もうこれは落書きじゃないね。アートだよ。アートとか俺わかんねーけど。
青が好きなの？」
「あ、相葉くん……有り難う。うん。空色が好きなの」
恥ずかしそうに顔を真っ赤にして笑うAにどきんとした。
近くで見るとAは色白で、まあるい目、
可愛らしいポテっとした唇で意外と(なんて失礼だけど)可愛いんだと気づいた
そこから仲良くなって、３ヶ月後、俺から申し込んで付き合い始めた
あの娘と過ごす夏も秋も冬も幸せだった。
いつもAは笑ってた
ただ……Aは次の春、忽然と姿を消した
前の日、「また明日ね」
確かにAは言ったのに
家に行ってももぬけの殻で、どうやら暴力の酷い父親から逃れるために母子で夜逃げをしたらしいとか
その後の行方は知れなかった
そんな大変な思いをしていたなんて、知らなかった俺は落ち込んだ
(彼女の何を見てたんだろう)
その後、大学でも彼女は出来たがどの娘も
Aと比べてしまい、すぐに別れてしまう。
そして、いつの間にか本気になれなくなっていた
その後、彼女は亡くなったのだと、風の噂できいていた。
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咲(智咲)(プロフ) - おーちゃんさん» (*´∀｀)お越し頂き、コメントまで有り難うございます！うふふ。職人智さんと恋に落ちちゃってくださいませ！！あの手で……愛されちゃってください( *´艸｀) (2016年8月12日 9時) (
レス) id: a8df2caf00 (このIDを非表示/違反報告)
おーちゃん(プロフ) - 咲しゃん！お邪魔させていただきました。。ワタシ、家具職人になります。そして、智と恋におちます。 (2016年8月11日 19時) (レス) id: 7e1932ee25 (このIDを非表示/違反報告)
咲(智咲)(プロフ) - みつさん» お越し頂き、コメントもありがとうございます ！キュンとしましたか？糖度足りなくて申し訳ありません。黄色様、頑張りたいと思います。伏線回収しないと(笑)また、あちらでも宜しくお願い致します。 (2016年8月10日 7時) (レス) id: a8df2caf00 (このIDを非表示/違反報告)
みつ(プロフ) - 完結お疲れさまでした。青い鳥でもお世話になってます♪夢から作られたお話､キュンとしたり拗ねたくなったりドキドキしたり。楽しませて頂きました♪贔屓の黄色様の続き楽しみに待ってます。ありがとうございました。 (2016年8月9日 15時) (レス) id: e4f493f611 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2016年7月29日 11時
