空色の逢魔時【A】 ページ4
空の青が好きだって君が言ったから
ボクはその色を塗り続けてる
「なんでさぁ、先生は持ち物が緑なのにわざわざ青色の線を入れるの？」
地学準備室でペンを走らせる俺に生徒の田原は呟いた
「あぁ。まぁ……青い空が好きだから？」
「ナニそれ。意味不明。」
田原は呆れたように髪をくるくる指で巻き取りながら、上目使いで俺を見た
それには気付かないフリをして書いた書類に目を通す
「意味不明でいいですよー。それよりさぁ、早く帰れよ？そろそろ逢魔時だぞ。気を付けなくちゃ」
「はっ？おうまの時？」
「ちがっ。違うよ、『おうまがとき』。逢、魔、時。」
その辺にあったメモ用紙に漢字を書いてやる
「薄暗くなる夕方は魔物に逢う時間ってなー。」
(オマエなんて、食べられちゃうぞ？)
「へー。相葉ちゃん先生みたい！！」
「ばかやろ、先生だわ。いいから早く帰りなさーい。」
「もういいっ。ニブチン相葉ちゃん、さようならっ。」
唇を尖らせて拗ねたフリをして田原は出ていった
(はぁ)
言い寄られてる……のだろう
。分かってはいたが、女子高校生になんて、俺は興味なんてない
「いいじゃない！女子高の教師！女子高生食っちゃえば？ってやばいか。でもいいじゃん。オンナノコ沢山。……あんさ、相葉さん。そろそろいいんじゃないの？」
そーいえば、ニノはそんなこと言ってたな
(あいつらには心配ばかりかけてるな……)
「さて、帰るかなっ」
鞄に持ち物を詰め込むと、俺はアパートまでの道を歩き出す
着任した時、高校まで徒歩で行ける所に住まいを借りたのだ。
外は大きな夕陽が沈むところだった
オレンジ色の光が眩しく街に広がっていく
(魔物に会えるなら天使にだって会えればいいのに)
そんな事を考えていると
今日はいつもとは違う坂の途中の道を入り歩いていった。
なんとなく、遠回りして帰りたくなったのだ。
その道の途中、最近出来たケーキ屋の軒先の椅子で一人の女性が膝を抱えているようにしてうずくまっているのを見掛けた
「こんにちは……大丈夫ですか？」
女性に声をかけると弾かれたように顔をあげた
「あっ！こんにちは」
見上げた女性の大きな目が輝いて見えた
俺はその綺麗な瞳に息を思わず止める。
え？ナニ？俺この人……
Aに似てる
あるわけないのにそう思った。
自分がごくりと、唾を飲む音がやけに大きく聞こえた
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咲(智咲)(プロフ) - おーちゃんさん» (*´∀｀)お越し頂き、コメントまで有り難うございます！うふふ。職人智さんと恋に落ちちゃってくださいませ！！あの手で……愛されちゃってください( *´艸｀) (2016年8月12日 9時) (
レス) id: a8df2caf00 (このIDを非表示/違反報告)
おーちゃん(プロフ) - 咲しゃん！お邪魔させていただきました。。ワタシ、家具職人になります。そして、智と恋におちます。 (2016年8月11日 19時) (レス) id: 7e1932ee25 (このIDを非表示/違反報告)
咲(智咲)(プロフ) - みつさん» お越し頂き、コメントもありがとうございます ！キュンとしましたか？糖度足りなくて申し訳ありません。黄色様、頑張りたいと思います。伏線回収しないと(笑)また、あちらでも宜しくお願い致します。 (2016年8月10日 7時) (レス) id: a8df2caf00 (このIDを非表示/違反報告)
みつ(プロフ) - 完結お疲れさまでした。青い鳥でもお世話になってます♪夢から作られたお話､キュンとしたり拗ねたくなったりドキドキしたり。楽しませて頂きました♪贔屓の黄色様の続き楽しみに待ってます。ありがとうございました。 (2016年8月9日 15時) (レス) id: e4f493f611 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2016年7月29日 11時
