☆ ページ13
「…なんか相変わらず売れないホストみたい」
(嘘。素敵すぎて倒れそう)
「言うなぁお前も。その、ドレスの裾踏んづけるとか…しないようにな。いいじゃんそれ。やっぱ似合ってる」
微笑んだ櫻井は剥き出しの私の肩に触れた
臙脂色のロングドレスは櫻井が選んでくれたものだった
私は卒業してからピアノ講師と櫻井の伴奏専属者をしている
卒業後留学や海外のコンクールで入賞もして
箔が付いた櫻井にはもっと上手い伴奏者が居るだろうに帰国後、櫻井はまた私に伴奏を依頼してきた。
今日は凱旋コンサート、のようなものだ。
触れられたところが熱い。
「なぁA…」
櫻井は肩に置いた指先に少し力を込めた
「なぁに？」
すぐにその指は滑るように私の肩を降り、腕の間に手を差し入れられて私は櫻井抱き上げられた。
「え？あの、櫻井？ちょっと、おろして」
「んだよ？ホントにお前ってかわいくない」
櫻井は拗ねたように上目遣いで私を見た
「え？何してるの？」
「わからない？」
櫻井は私の手を取ると自分の胸に当てた
「ほら、これでも緊張してるんだ、俺」
確かにいつもは荒れない呼吸が乱れているように聞こえた
「ふぅん？まぁ凱旋コンサートだもんね」
「ま、それもあるけど。お前にいいたいことあるんだけど。」
「なあに？」
「…お前さ、いつになったら俺に堕ちてくんの？」
櫻井は急に私を椅子におろして頬に手を当てる
と、心臓が止まりそうなことを言う。
「え…。」
「オレはAのピアノにもお前にもとっくに堕ちてんのにさ…」
櫻井はそういうと噛みつくようにキスをした。
「俺さ、Aと居ると思うんだ」
「ん？」
「お前…いや、Aと奏でたいって」
いつも一緒に演奏してるのに？
「…だからその、Aとさ、愛も奏でたいー？」
「は？」
(なんて気障っ！！)
「はっ？って。色気ねーな。緊張して言ったのに。はー。
とりあえず、コンサート成功させますかね。頼むぜ相棒…それからさ、そろそろ翔って呼べよ？」
「うん…」
私が触れた唇は口紅がうっすら移って、櫻井を艶かしく見せるそれさえも艷にしてしまうから、悔しいけど格好いい
「とりあえず、も一回、好きだA」
「私も好き、翔…」
今までも二人で奏でて来た。これからは
愛も奏でていける？
もうすぐ、幕が上がる
fin
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咲(智咲)(プロフ) - おーちゃんさん» (*´∀｀)お越し頂き、コメントまで有り難うございます！うふふ。職人智さんと恋に落ちちゃってくださいませ！！あの手で……愛されちゃってください( *´艸｀) (2016年8月12日 9時) (
レス) id: a8df2caf00 (このIDを非表示/違反報告)
おーちゃん(プロフ) - 咲しゃん！お邪魔させていただきました。。ワタシ、家具職人になります。そして、智と恋におちます。 (2016年8月11日 19時) (レス) id: 7e1932ee25 (このIDを非表示/違反報告)
咲(智咲)(プロフ) - みつさん» お越し頂き、コメントもありがとうございます ！キュンとしましたか？糖度足りなくて申し訳ありません。黄色様、頑張りたいと思います。伏線回収しないと(笑)また、あちらでも宜しくお願い致します。 (2016年8月10日 7時) (レス) id: a8df2caf00 (このIDを非表示/違反報告)
みつ(プロフ) - 完結お疲れさまでした。青い鳥でもお世話になってます♪夢から作られたお話､キュンとしたり拗ねたくなったりドキドキしたり。楽しませて頂きました♪贔屓の黄色様の続き楽しみに待ってます。ありがとうございました。 (2016年8月9日 15時) (レス) id: e4f493f611 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2016年7月29日 11時
