なな。 ページ8
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もご、とアップルパイを頬張る。
あまりに美味しそうだったから、思わず一口を大きくしすぎてしまった。
でも、高級ホテルのものなだけあって、味はちゃんと美味しい。普段食べているのとは、比べ物にならないくらい。
「Aちゃん、めちゃくちゃ豪快だな……」
『…んぐ、いつもはこんなじゃないし……』
ジャズの呟きにそう答える。
意図せず塩対応になったが、わたしは今アップルパイしか見えてないから仕方ないと思ってほしい。
レジェンダディ、もとい、ローズさんのご厚意で、フロート車を降りたわたしたちはこのホテルで一泊させてもらうことになった。
わたしの家は決してお金持ちではないから、この高級ホテルに来るのは最初で最後かもしれない。
覗いた個室のベッドはふかふかだったし、装飾品も多かった。
それから、ローズさんからプレゼントということで服を貰った。けれど。
わたしにはそんな資格があると思えなかったので、わたしは1番値段の低そうなヘアピンをひとつ貰うだけにした。
スタッフのお姉さんが受け取ってくれないと殺すというような目線でわたしを見てきたのと、いい加減伸びた前髪が邪魔になってきたからだ。
そのヘアピンを今つけて、アップルパイを頬張っている。
両目を露にして見る魔界は最高だった。
クリアできらきらと輝いてさえ見えた。
「にしても、Aたんがそんな大食いだったとは思わなかったな」
『そんなに食べてないと思うけど……。
前は…ゆっくりしか食べれなかったから、時間なくて』
「なぜゆっくり……」
「ほら、大口で食べて前髪についたら困るだろ？仕方なく小口で食べてたんだよ」
再びアップルパイに向き直ったわたしの代わりに、ジャズが答えてくれる。
目の色に合わせて手に取った、アクアマリンカラーのヘアピン。
邪魔だった前髪が横に逸れて、視界がクリアになるのはいいけど、やっぱり落ち着かなくて。
食べ終えた皿にフォークを置いて、わたしはそれを外し、左目の上半分をもう一度覆った。
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ふゆき - ソイくんとのペアどんな感じになるのかすごい気になります！たまにでも更新してくれると嬉しいです！頑張ってください！ (2022年5月28日 15時) (
レス) @page20 id: b3e942f5c6 (このIDを非表示/違反報告)
あきちちゃん(プロフ) - めがねさん» ありがとうございます〜！！亀更新なのに見つけていただけて嬉しいです…！頑張りますね☺ (2022年4月2日 9時) (レス) id: 71893cf7de (このIDを非表示/違反報告)
めがね - 今日見つけて、一気読みしちゃいました。続き、気になります!!大変だと思うけど、更新、頑張ってください!! (2022年4月1日 15時) (レス) @page15 id: 5fccd2346e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきちちゃん | 作成日時：2021年12月19日 14時
