検索窓
今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:17,125 hit

じゅうろく。 ページ17

z



「えっ、何これ、どうしたの!?カルエゴ先生から?図鑑なんて、誰が頼んだんだろ……よく運んできたねえ、ちょっと休んでいきなよ」

『あ、ありがとう………』



A組に台車を持ち込むと、金髪の女の子が気づいて声をかけてくれた。


まじまじと図鑑を眺めながら労わられて、すこし安心する。



誘われるまま教室に入ると、「購買で買ったんだけどちょっと多くて、だからどうぞ」と、お菓子を差し出してくれて、世間話が始まる。

ソイくんもこっそり手を出してお菓子を取っていた。ちょっと面白い。



『……そっちは収穫祭の準備とか、どう?』

「うーん…私は魔獣狩らないし、魔植物だけでもって、知識はつけてるんだけどね。

 ホラ、あそこの、オロバスくんっていうんだけど、すごい気合い入れてて」

『オロバスくん……』

「あっ!もしかしたらあの図鑑も、オロバスくんが頼んだのかも」



指さされた先、オロバスくんをちらりと見てみる。


体格がよくて、体力もありそう。収穫祭ではきっと活躍できるんだろうなあと、ぼんやり思った。



『…あれ、わたした、…うぅん、わたし今、敵に塩、送っちゃったかな……?』



かもね〜、と苦笑する女の子(エイコちゃんというらしい)と別れて、手を振りながら教室を出る。


ライバルだ、オロバスくんは。


とにかく、収穫祭で見かけたら逃げるようにしようと決める。ソイくんにも共有した。



重い台車がなくなったおかげで、職員室にはすぐ到着できて、今度は10人分くらいの生徒資料を渡される。



「後の業務で使うから王の教室の、そうだな、教卓にでも置いておけ。運んだらそのまま帰るように」

『え、は、はい……』



最後になって、急に呆気ない仕事が来てしまった。

じゅうなな。→←じゅうご。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
303人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ふゆき - ソイくんとのペアどんな感じになるのかすごい気になります!たまにでも更新してくれると嬉しいです!頑張ってください! (2022年5月28日 15時) (レス) @page20 id: b3e942f5c6 (このIDを非表示/違反報告)
あきちちゃん(プロフ) - めがねさん» ありがとうございます〜!!亀更新なのに見つけていただけて嬉しいです…!頑張りますね☺ (2022年4月2日 9時) (レス) id: 71893cf7de (このIDを非表示/違反報告)
めがね - 今日見つけて、一気読みしちゃいました。続き、気になります!!大変だと思うけど、更新、頑張ってください!! (2022年4月1日 15時) (レス) @page15 id: 5fccd2346e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あきちちゃん | 作成日時:2021年12月19日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。