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「Aや、いつから休みを取るのかえ」
尾崎とAが女性専用のラウンジで話していた。女性専用と言うだけあって、店内には店員から客まで女しかいない。店員は皆等しく可愛くて綺麗な顔をした女ばかりで、尾崎はおろかAでさえ、自分の座っているソファの隣へお気に入りのかわゆい女の子を座らせ、ニコニコしながら酒を飲んでいた。
Aの隣に座ってアイスチョコレートを飲んでいるのはソフィちゃんという18歳の金髪の女の子である。Aはソフィちゃんにボンボンショコラを齧らせ、残った半分を自分の口へ放り込みながら答えた。
「今月いっぱいはお仕事させてもらって、来月の初めから2週間お休みするんです」
「マァ、来月から…今にでも取れば宜しいのに」
「溜まってた仕事もありますし、中原さんの都合もありますから…」
「嗚呼そうじゃ、中也のこと。上手くいったようで何よりである。ほほ」
「お姐さんたら他人事なんですから…きゃっ！ ソフィちゃん駄目よ、お口離してね。零してるわ」
ストローを使っているのに口の端からアイスチョコレートを零してしまったソフィちゃんのお世話を満更でもなさそうにしてAはにこにこ笑った。尾崎も自分の隣で黙々とご飯を食べている中国人の美人の女の子を楽しそうに見つめた。
普通ならその席にはイケメンが座るものだが、何かと同性の方が良かったりするものである。これはあくまでAと尾崎の個人的な意見に過ぎないが。お陰で不快な思いもなく、楽しく酒が飲めるってもんである。
ウエイトレスが「灰皿の換えをお持ちしました」と尾崎の前に新しいものを置き、尾崎が「よいよい」とほろ酔いの滑舌で笑って見せた。カツンと煙管を叩いて灰を落とす。
ほう…と息を吐いてみれば彼女の吸う甘い煙の香りが2人とその取り巻きの女の子たちに纏った。尾崎の横に座る少女がコホンと小さく咳をした。尾崎がそれを見て、謝罪を言う代わりに少女の長い黒髪を指先で遊び頭を撫でた。
「海外か…久しいのう、最近は忙しくて行けなんだ。楽しんでおいで」
「お土産なにがいいですか？ イタリアってお土産なにが有名なんでしょ」
「MACの新しい口紅」
「成田の免税店でいいですか？」
「どうとでも…そうじゃ、Aには小遣いをやろうな」
「え？ やったー！」
Aは尾崎から「もう最近は使ってないから」と一枚のクレジットカードをもらった。口座には海外で二週間遊べるだけの十分な程の金額が眠っている。
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落蕾 - 沢山更新されていて、歓喜しました！一話一話に文字数も多いので、読みごたえがあって、やっぱり大好きです！これからも応援してます！ (4月5日 0時) (
レス) @page28 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
アボカドサラダ(プロフ) - 落蕾さん» いつもコメントありがとうございます。今回はまだ明るいお時間にお読みくださったようで、安心しましたᵔ-ᵔ 今後ともよろしくお願いいたします。 (12月20日 18時) (レス) id: cf05fdb6e7 (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - 更新して頂き、ありがとうございます！！おかげさまで、喉が潰れるまで叫びました！！とても面白かったです！これからも応援しています！ (12月19日 15時) (レス) @page19 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
アボカドサラダ(プロフ) - りんねさん» コメントありがとうございます。いちばん好きだなんて、とても勿体ないお言葉です( ; ; ) これからも応援していただけると嬉しいです。 (12月16日 20時) (レス) id: cf05fdb6e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - いちばん好きです！！！応援してます！！！ (12月16日 19時) (レス) @page17 id: daaae51289 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アボカドサラダ | 作成日時：2022年10月10日 14時
