捕虜くんと私【ワールドトリガー】

DAY 8 ページ10

お休みだ。

特に何もすることの無いお休みだ。

というわけで

「…………何をしてるんだ？」

「ギターのチューニング。」

そう、実はあまり人には言ってないけど私はギターが弾ける。(どや)

「…………ほんとに弾けるのか？」

「まあね。」

捕虜くん信じてないな…

とりあえずチューニングをしてみたが、結構頻繁に弾くので音は正確だ。

「陽太郎を呼んできて」

「は？」

「弾く時は陽太郎を呼ぶって約束してるの」

ヒュースくんは私の隣に腰掛けてチューニングの様子を見ていたが陽太郎を呼びに2階へ行った。

本当は陽太郎とそんな約束をしてる訳では無い。確かに呼ばないと怒るけど。

本当は捕虜くんといつもより距離が近かったのがちょっぴり恥ずかしかった。

しばらくすると捕虜くんが陽太郎と雷神丸と共にリビングに戻ってきた。

私がソファのど真ん中に座っていたので捕虜くんが右側に、陽太郎は左側に座った。

前奏を弾き、歌い始めると二人とも静かになった。

「Qu wata Tsuno-o va rai〜」

ゲームの中の曲で、造語曲だけどベースはフランス語なので馴染みがある。

そう誰も知らない私の秘密。

私の祖母はフランス人だ。

「Fu trashain A fwolindge Krozrow Towai quwta sei Mi fata sei Tsu fla rai Fu trashain A folindge Krozrow Dvai flado sei I fado sei Tsu fla rai」

陽太郎も捕虜くんもよくわからない言語の歌を一生懸命聞いていた。

引き終わると背後から拍手が聞こえた。

「あんた凄いじゃない!!」

「やっと弾き語りしてるとこ見れた〜!!」

宇佐美先輩と小南先輩だ。

「でも…なんかこの曲の歌詞…明らかに日本語じゃないのは分かるけど…」

「何語かしら…」

ふふふ…

「ゲームの曲ですよ」

そう言ってギターを片付けた。









読者様の中にPS3のNieR Replicantというゲームをプレイされた事のある方がいらしたらきっと分かるかと…

DAY 9→←DAY 7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す