捕虜くんと私【ワールドトリガー】

DAY 5 ページ7

「捕虜くん、おはよー」

ノックして声をかけると…

「………嗚呼…」

少し間があいて、眠そうな顔をした捕虜くんが出てきた。

「なんだ？その服は？」

「制服。私今日から学校だから。」

そう、復旧作業もあらかた目処が立ち、今日から鉄道もバスも運行開始なのだ。

「…………学校…なるほど…」

「寂しい？」

「いや、静かになるから清々する。」

コイツ…

「あ、今日は防衛任務だから京介に私の夕飯いらないって言っといて。」

「分かった…伝えておこう…」

そう、今日は夕方に防衛任務がある。新米オペレーターの私は本部に行き、今日は風間隊の三上先輩と一緒に隊員をフォローする。言わば修行だ。

「……………おい」

「んー？」

私は洗面台に行こうとしたが、止まって振り向いた。

「帰りは何時頃になる？」

「あんたやっぱ本当は寂しいんでしょ？」

「な、別にそんなんじゃない!!」

嘘つけw

「多分8時過ぎくらいだよ」

「………そうか…夜道には気をつけるんだぞ」

………夜道？

「捕虜くん、私のこと心配なの？」

「違う。お前は警戒心が薄そうだからな。」

なんだそりゃ

「えー、そう？まあ気をつけてみるよ。」





追記
この様子を廊下の端で見ていた人がいた。

「………思ったより早いな…」

そう…それは…

「まあまあ面白くなりそうだな…」

迅さんだった…

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