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灯す炎 ページ10

何度斬りかかっても余裕に満ちた表情を崩さない彼らに作戦を立て直すため彼らは一時退却したのだった。


それから幾ばくも経っていない真夜中の中で同じくらい黒い瞳に光をたたえた彼女がこちらを見つめる。


「なぁエース、あたしが今朝だったかに言った言葉、覚えてるかい?」



晩ごはんの献立を聞くかのように軽い調子で質問した彼女に言われた当の本人は軽く拍子抜け。


「えっと...無知をあざ笑うーとか?」


打ち明けてしまえば今朝の彼女が見せた笑顔以外ほとんど覚えていない彼は何とかして記憶の糸を辿りまくる。そして彼のたどった記憶の先にある言葉は...



「あ"っっっっ!!!!!!!思い出したわ、あれでしょあれ、風と炎のやつ!!!!!!」



つい先程隣に立つ彼らの大声を彼はもう咎められないくらいの声量で思い出したという意思表示をすればあの太陽が比べ物にならないくらい眩しい笑みとはまた違った、今まさに外で淡くも見るものを引きつける光を放ち夜を照らす月のように優しい眼差しと笑み。



「エース、大正解だ。グリの青い炎にエースの風があればさらに大きくなるだろう?」


青い炎が咲き出る夜に、隣に風が吹きその火をさらに明るく燃やし辺りを照らさせる。鬼であろうとなかろうと、人を守るは強者の宿命(さだめ)。それを受け継いだ銀朱の刀は一層輝き人ならざるモノを斬る。塵ほどの躊躇いもなく刀、彼らにとっては剣を艶やかに振るった彼女に抱いたのは戦慄か、それとも驚愕か、はたまた憧憬かは彼らのみぞ知る。

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鈴懸(プロフ) - 星猫さん» すみません、私は友達であろうと他人であろうと合作する気は全くもってありません。 (2021年10月2日 19時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか?怪談レストランは知ってます?後、一緒に合作しませんか? (2021年10月2日 11時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
鈴懸(プロフ) - 星猫さん» 返信遅れました、コメントありがとうございます (2021年9月23日 21時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月19日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴懸 x他1人 | 作成日時:2021年8月8日 2時

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