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繋がる炎 ページ4

仄暗い廃墟に灯る鮮やかな青い炎と鈍いながらも眩い光を放つ銀朱色の刀。


「オレ様は絶対将来大魔法士になってやるんだゾ!」


「そうかそうか。目標があるのはいい事だな。応援してるぞグリ。」


「ケーはそういうものはなかったのか?」


自身の名の呼ばれ方に少し顔を顰めながらも穏やかな笑みを零し彼女は呟く。


「あたしの夢は既に叶った。あとグリ、あたしの名前は"けぇ"じゃなくて"けい"だ」


「ケ、ケ、エー?」


幼い子供が聞いたことの無い言葉を繰り返すように紡ぐ姿が愛らしかったのか先程の顰めた顔つきはどこかへ消え去り少し眉を下げて笑いながらあるひとつの提案をもちかけた。


(けい)呼びが難しいのなら言えるようになるまでほたるでも構わないぞ?」


「ホタル!オレ様、そっちなら言えるんだゾ!」


どうだ褒め讃えろと言わんばかりに胸を張りドヤ顔で見つめてくる様子は少し手のかかる弟を思い起こさせ胸の中に自分はなることのなかった母が持っていたであろう暖かい気持ちが芽生える。


自分の慈しみ育ててくれた母と口下手でありながら常に自分の身を案じてくれた父、母に似て朗らかで周りに笑顔を振りまいていた兄を思い出し一瞬だけ懐かしい思いにとらわれた。


既に蹴散らされた"ごぉすと"なるもの達の姿は何処かへと消え去り自分達を試すと言った黒い鳥の面をつけた男も刀の峰で軽く叩けば地に伏したのでそこに取り敢えず放置し新しく仲間となった青い炎を操る猫と語り合っていた。

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鈴懸(プロフ) - 星猫さん» すみません、私は友達であろうと他人であろうと合作する気は全くもってありません。 (2021年10月2日 19時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか?怪談レストランは知ってます?後、一緒に合作しませんか? (2021年10月2日 11時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
鈴懸(プロフ) - 星猫さん» 返信遅れました、コメントありがとうございます (2021年9月23日 21時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月19日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴懸 x他1人 | 作成日時:2021年8月8日 2時

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