羅刹と炎 ページ22
「はぁ?!ホタルめっちゃ手際良くね?!」
「あぁ、初めてお菓子を作ってるとは思えない。」
そう褒めちぎられて笑顔を見せる彼女はとても無邪気で何体もの鬼を葬り血なまぐさい光景を見てきた人間とは思えない。
「あたしも男でこんなに手際良く文句も言わず料理をする男なんて初めて見たよ。こっちでは男も料理するんだね。」
彼女の世界の常識では男が料理するなどほとんど有り得ない。女性は料理し、子を育て、家を守る。
外で刀を振るい自らの手を汚すなど零落し、落ちるところまで落ちた悲劇の女性と言われても何ら不思議はない。
自分が育ってきた世界の常識、特に女性に関することを話せば部屋にいる面々は顔を青ざめさせる。
待て待て待て、何だその女性の扱いは。女性の自由は?恋愛は?やりたいことをやる権利は?一体どこの超箱入り令嬢だよ、え?一般女性?
「ホタルの国は羅刹の国なのか...?」
信じられないとでも言うようにトレイは顔の色を青くし、冷たい汗が頬を伝う。妹に彼氏が出来ることをあまり想像したくないが女性というだけで自由を奪われることの方が耐え難い。
甘いお菓子を作っているはずなのに雰囲気は苦く重たい。留めにホタルが女性は子どもを産むための道具だと朗らかに伝えればグリム以外の全員が卒倒した。
これがカルチャーショック、それにしても違いの大きすぎるカルチャーである。
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鈴懸(プロフ) - 星猫さん» すみません、私は友達であろうと他人であろうと合作する気は全くもってありません。 (2021年10月2日 19時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか?怪談レストランは知ってます?後、一緒に合作しませんか? (2021年10月2日 11時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
鈴懸(プロフ) - 星猫さん» 返信遅れました、コメントありがとうございます (2021年9月23日 21時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月19日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴懸 x他1人 | 作成日時:2021年8月8日 2時