喚かれる炎 ページ19
「どうしたんだエース、事情を話してくれないとあたしはどうしたら良いのか分からないからまずは何があったかを教えてはくれないかい?な?」
小さな子供を相手にするような優しい口調で柔らかい髪をそっと撫でるホタルと入学式に彼女がつけられた可愛らしくも重さの有りそうなどっしりとした首輪を嵌められ完全に拗ねてるエース。そして眠りこけるグリム。
「・・・腹減ってたから寮にある冷蔵庫の中のタルトを、その...盗み食いしたんだよ。」
正直に言うとホタルはタルトが何なのかは分からなかったのだが今それを口にしてしまえばエースの言いたいことを聞くのが遅くなってしまうので疑問を解くのを後にして丁寧に相槌を打ちながら話に聞き入る。
「そうかそうか、盗み食いをしてしまったんだな。」
「まぁ、悪いなとは思ったけどたくさんある中の一部を食べたくらいであんなに怒る必要あんの?!?!」
もう少し詳しく聞けばタルトなるものが3つほどあってエースはそれを少し食べた後寮の長に見つかりその首輪をつけられたことを彼女は理解する。
「エース、食べ物がたくさんあって人もたくさんいるときはどうする?」
彼女の思う答えが宴や鹿鳴館で行われる集まりだったのは時代も文化も違うのでしょうがない。それでもエースは回転の早い頭で答えに辿り着く。
「・・・パーティー」
自分の考えていた答えと違い少し動揺したものの学習意欲の高い彼女はこの世界で使われるカタカナの言葉を学び始めていたので彼の言っていることが正解だとすぐに理解し正解だ、と優しく微笑んでエースの頭をあやすように撫でている。
盗み食いの件については明日一緒に謝るということで話がついたがエースがボロボロのソファーで寝ようとするのを辞めさせようとするホタルと思春期も相まって頑なにベッドで寝ようとしないエースとの口論に似たものは約1時間ほど続くこととなった。
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鈴懸(プロフ) - 星猫さん» すみません、私は友達であろうと他人であろうと合作する気は全くもってありません。 (2021年10月2日 19時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか?怪談レストランは知ってます?後、一緒に合作しませんか? (2021年10月2日 11時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
鈴懸(プロフ) - 星猫さん» 返信遅れました、コメントありがとうございます (2021年9月23日 21時) (レス) id: b78c3dc165 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月19日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴懸 x他1人 | 作成日時:2021年8月8日 2時