能無し ページ46
◇
ｼﾞｬﾗﾘと音を立てたナニカ。
しかし、その正体などとっくの昔に分かっている。
メザクラは笑った。
自分を嘲笑う様に、笑った。
「どうやって―――あの術を回避したんですか？」
あの術はメザクラが最も得意とする術だ。
無論、奪った死神の使う術の中で、最も扱いやすい術なのだ。
その問いかけに答えてくれるのかは分からない。
メザクラは自分の体から力を抜いた。
『メザクラ！何やってんの!?』
Gunの声が聞こえる。
しかし、もう駄目なのだ――。
この人に眼を付けられた時点で、敗けは確定している。
どんなに力を付けようが、この人には敵わないのだ―――。
「そうだな」
真後ろから聞こえたのは冷ややかな声。
冷酷で、氷の様なその声は、大きくも無いのに響き渡る。
「冥土の土産に教えてやろう」
ココで殺される。
いいや、彼女はココで――自分を殺すのだ。
静かに眼を閉じて、頭を動かさず「はい」と言葉を述べる。
震えは無く、あるのはこの人物に殺される事に対しての喜び。
「私は悪魔であって悪魔では無い」
答えは矛盾だった。
静かに眼を閉じて、聴覚のみに全神経を集中させる。
彼女の放つ言葉を決して……聞き洩らさぬように。
「
意味は地獄の鎖。
かなり魔力を込めたし、相手はもう闘う気が無い。
静かに千鶴はJudgementを向けたまま、メザクラの真正面に立った。
ゆるりと穏やかな上場で眼を開き、此方を見上げるメザクラ。
やはり思う。此奴はもう戦えない―――悪魔であって、悪魔としての本能を失った能無しだと。
「悪魔は何故産まれたと思う？メザクラ」
その言葉に、メザクラは静かに柔らかな口調で口を開いた。
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未桜(プロフ) - ユニが、チョイスを向こうとしますの無効がちがうぜ (2015年3月24日 12時) (
レス) id: d04b8e9548 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - 華紅夜さん» 返信遅くなって申し訳ありません！返すべきか悩んだ末、返させていただきます！ まだまだ更新が雑…中途半端ですが、一時期の間です！もうしばらくお待ち下さい!! はい、更新頑張ります!! (2015年2月22日 16時) (レス) id: 8d7f53da0f (このIDを非表示/違反報告)
華紅夜 - とても面白いです！続きがとても気になります！更新頑張ってください！ (2015年1月27日 19時) (レス) id: 51b22c66a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王獣闘蛇 | 作成日時：2014年12月8日 19時
