獲った ページ43
◇
「させない…！」
十年前にもあった。
この術で治されて、全てが終わったのだ―――。
自分の目の前を真っ赤に染め、メザクラは動いた。
「
小さな声で、叫ぶように告げる。
この空間は闇だ、何も無い“無”である。
その為、“闇系”の攻撃は目視しにくいのだ。
だからこの術がいい。死神が使い、悪魔があまり知らないこの術ならば―…。
真後ろの死角から伸びる無数の槍。
グサグサと突き刺さる。
手ごたえは、感じた―――。
((獲った――――！))
間違いなく。
今、自分は―――。
「獲った！
この人を…私が、狩った!!」
何と嬉しい事だろう。
敗け続けた事に、意味はあった。
この人に勝てた、勝てて―――殺せた。
「あははははははは！
この人に勝てるんなら、私はもう魔王にも勝てる！
全てを知る事が出来る!!オカシナこの世界を変える事が出来る!!!」
十年前は自分の力を見違えていた。
見積もりを違い、捕まってしまった。
だが、今は違う！
死神を喰らい、力を蓄え続けた。
十年前に使わなかった力も全て惜しみなく使った。
「勝った、勝った……勝った……!!」
その事だけで頭が一杯だった。
勝ったんだ、最強だと言われたこの人に―――。
その事だけで眼の前が赤く染まり、ダラリと倒れる目の前の死体を嘲笑う。
「ふふふ、ふははははははは！
最強と呼ばれる悪魔でも、死神の未知なる術には勝てなかった！」
悪魔と死神はあまり交戦しない。
その事が仇となったのだ――――。
「あははははははは！
勝った！勝ったよ！勝ったのよ!!
私は、この人に勝った！最強と呼ばれる、この人に―――！」
狂った様に笑い続けた。
あの感触は間違いなく本物だ。
―――――――――勝った。
その事で、眼の前が染まり。
本能が剥き出しになり、異様に―――誰かを殺したくなった。
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未桜(プロフ) - ユニが、チョイスを向こうとしますの無効がちがうぜ (2015年3月24日 12時) (
レス) id: d04b8e9548 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - 華紅夜さん» 返信遅くなって申し訳ありません！返すべきか悩んだ末、返させていただきます！ まだまだ更新が雑…中途半端ですが、一時期の間です！もうしばらくお待ち下さい!! はい、更新頑張ります!! (2015年2月22日 16時) (レス) id: 8d7f53da0f (このIDを非表示/違反報告)
華紅夜 - とても面白いです！続きがとても気になります！更新頑張ってください！ (2015年1月27日 19時) (レス) id: 51b22c66a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王獣闘蛇 | 作成日時：2014年12月8日 19時
