【REBORN!】ヴァリアー所属、最恐で最強のメイド様!!? part04 『VSヴァリアー編』 (ページ34)

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招集　Ⅰ ページ34

千鶴「…… あぁ、そう言えばそろそろ時間ですね」

金の少し古いタイプの時計を見る千鶴。
時刻は十二時十分前、因みに場所は北イタリアにある掟破りのマフィアの殲滅を肩慣らしに行っているのだ。
報酬は無論、復讐者にでも後から貰う気満々である。

千鶴「さてと… 肩慣らしも済んだ所ですし、そろそろ行きましょうか…？」

もうザンザスたちは並盛中に居るだろう。
守護者も続々と集まっているに違いない。
ザンザスに渡した白いリング。雪のリングも恐らくソコに―――。
それにしても、対価には何を貰おうか…？その事ばかり頭をよぎる。

judge「千鶴、そろそろいいんじゃない？僕、お腹いっぱいなんだけど」
crazy「同感」

judgeとcrazyが擬人化状態でそう告げている。
千鶴は軽く落胆の息を吐き、肩を竦めた。

千鶴「それじゃあ、行きましょうか」

悪魔の行った攻撃での生存者は零…。
それは、昔から最初から決まっている事――― 人が悪魔に勝てる訳が無いでしょう…？

◆ ◆ ◆

軽く走って並盛に着いたのは大体五十五分頃。
ふと、悪魔の眼で並中の方を見ればどうやら強制招集させられていた様だ。
チェルベッロが辺りを見渡して静かに告げている。
読唇術で分かったのだが、「残りは雪だけですね」と告げていた。
どうやら、此方の様子には気づいていない様だ。多少のドッキリも在りだろうか？
千鶴は軽く意地悪そうに笑ったのちにひゅんとその場から姿を消した。

◆

チェルベッロ「残りは雪ですね」

辺りを軽く見渡すチェルベッロがそう告げる。
そう思えば、雪の守護者である女の姿が見当たらなかった。

獄寺「まさか逃げたんじゃねーだろうな」
「誰が逃げたと？」
獄寺「！」

不意に後ろから声がした。
急いで振り向けば誰もいない。

「多少遅れてしまいました、申し訳ございません。ザンザス様――――」

軽くザンザスに謝罪しているのはあの女。
ザンザスと同じ髪色と瞳を持ち、全てを見透かした様な女。
長い黒髪がバッサリと落ち、風に揺れる。
赤い瞳が軽く瞬き、辺りを見渡し全てを把握した様に思えた。

彼女は現れる――――――― それが、契約だから―――――――――。