検索窓
今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:11,261 hit

ページ15

.


 応接間。ロビーの奥の扉を開けると、そこにそれはあった。ダイヤが使われていると思われるシャンデリアが頭上──じゃないけど、で煌めいている。一言で表すと『綺麗』かな。

「ねえナギ、ホントに着いてきて貰っても良いの?」
「だいじょぶ、わたしも親友に会えるチャンスだし、ね!」

 そんな他愛ない会話をしている内に、二人の少女が応接間に入ってきた。片方はユリで、黒髪ロングの人はツキノさんに見えるけどフワさんって人かな。

「え、ナギ!? ……ごめんね、取り乱しちゃった。でも、こんなすっごい寮に入れたなんて凄いや……」
「ユリったらー、皮肉ってるの、ソレ?」
「そんな訳ないでしょ、本心だよ」

 まぁ、大親友ということで会ったすぐに会話が弾む。その横で湊は微笑み、フワさんはわたし達を呆れ顔で見ている。ちょっと恥ずかしい、かも。

「そろそろ静粛に、一年生のお二人さん」

 しばらく話を続けていると、フワさんに肩を叩かれて静止を求められた。先輩と聞いたので、止まらなかったら失礼だなと思って話し止まる。まさか二人でシンクロするなんて思ってなかったけど。

「では、私達の寮へ移動しましょう。鈴鹿さん、環さんをお願いします」

 わたしとユリが静かになると、フワさんは立ち上がってそんな事を言う。フワさんが先導し、湊がそれに着いていき、わたしとユリが更にそれを話しながら追う。

「そう言えばさ、なんで湊は呼ばれたの?」
「それは、後から月例集会で発表されると思うけど……聞きたい?」

 私の問いかけに言葉を濁すユリ。うーん、今すぐ知りたいって訳じゃないし、後で知れるならモヤモヤが残らないと思うし。別に、今聞かなくてもいいかな。

「海野さんは、サファイア寮への移籍が決まったのですよ、環さん」
「私はサファイア寮に行くことになったの」

 フワさんと湊の二人の声が重なる。繰り返すようだけど、湊はサファイア寮に行く、って事なのかな。意外なところで真実を知ることとなったよ。

 に、しても意外とサファイア寮までは遠いようだ。話しながらに風景を見てたけど、本校舎の周りをぐるっと回って行く感じなのかな。
 学園全体の地図は入学前にちらっと見たんだけど、本校舎を正面から見て後ろに四つの寮がある感じだったからね。ダイヤモンド寮は本校舎の真後ろにある感じだから、左手前に位置するサファイア寮までは遠いんだろう。きっと。

◆→←◆



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , 市販書き(一次創作) , ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

星乃(プロフ) - 小鳥さん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉を頂き、光栄です。応援もありがとうございます、これからも頑張りますね! (2021年8月10日 23時) (レス) id: 30487c864e (このIDを非表示/違反報告)
小鳥 - 凄く面白かったし、見やすかったです。これからも頑張って下さい。応援しています! (2021年8月9日 17時) (レス) id: 7e59eac1e2 (このIDを非表示/違反報告)
星名ことり(プロフ) - 安眠野郎(星空の武器屋作者)さん» わわ、コメントありがとうございますー!! 好きだなんて……とても嬉しいです(歓喜)これからも応援よろしくお願いします!! (2020年11月1日 10時) (レス) id: 30487c864e (このIDを非表示/違反報告)
安眠野郎(星空の武器屋作者) - 好きです!(唐突)これからも頑張ってください!応援してます! (2020年11月1日 7時) (レス) id: 57a528eae4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:星乃 -Hoshino- | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年10月11日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。