【あんスタ男主】女好きな君への密かな恋心

16.受け取る側 ページ18

…今日1日侑介とうまく話せなかったな。

朝のことを意識してしまい、ぎくしゃくしてしまった。

遊びの誘いも断っちゃったし……。
明日からどんな顔で会えばいいんだろ……。

帰り道をため息を吐きながら1人でとぼとぼと歩く。

色々なことが起こって処理しきれない。

見間違いでなければ、侑介が俺のこと……


「A」

「うわっ！？え、ゆ、すけ…？」

「そんなあからさまに態度変えんなよ。悲しくなるだろ」

「え、え、今日遊ばないって……」


考えることに意識を持っていかれすぎて、肩を叩かれたことに大きな反応をしてしまった。

しかも声をかけてきたのは侑介。
更に驚きというか、疑問も同時に出てきた。


「やっぱり、ちゃんと言った方いいかなって」

「ちゃ、んと……」

「俺、Aのこと本気で好きだから」

「……！」


俺の瞳をしっかりと捉え、言い切った侑介。

……そんなにはっきり言えて、かっこいいな。


「……ごめんなさい」

「……ん。ま、結果分かってたしな。あとさ、Aが好きな奴って羽風薫？」

「ん゛っ！？ど、どうして……」

「…朝は、聞いてないとか言ったけど、遊んだ時からなんとなく分かってた。て訳で男同士だからどうとかは言わないからな」


『気持ち悪いとか言うなよ？』と笑う侑介。

笑っているけれどやはりどこか悲しそうだった。

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