新しい世界でハッピーシュガーライフ

１８．ポートマフィア 〜中編〜 ページ20

夢主side

まず、机の前に中也さんと派手な着物を着た人が立っていた。

そして、その横には

…半裸で逃げる金髪少女とドレスを持って追いかけている男がいた。

『太宰さん、部屋間違えましたか？』

「厭、間違えてなどいないよ？」

『じゃあ首領は何処にいるんですか？』

そう行って辺りを見回す私の肩を叩き、太宰さんは前を指差した。

…どう見てもロリコンにしか見えない男を。

「リンタロウ、気持ち悪いっ！」

「そんなこと言わないでこの服着てよ、エリスちゃーんっ！」

「そんな事してたらシオたちに断られるわよっ！？」

その言葉にゆっくりと此方を振り向いたリンタロウさん？は、あははと乾いた笑いを発した。


「さてと」

如何にも首領という感じのポーズで首領席に座った彼は全員に向けて言った。

「君たちは何も見ていない。良いね？」

その言葉に私たち以外の面々は「はい」と言う。

もしかして此れって日常茶飯事なの？

「少し遅くなったが自己紹介をしておこう。此処、ポートマフィア の首領をしている森鴎外だ」

『松坂Aです。森さんですね？よろしくお願いします。あと、しおちゃんを保護してくださってありがとうございました』

「別にお礼を言うほどのものでも無いよ。お陰でとても良い話も聞けたしね。ところで、A君たちは何処から来たんだい？しお君に聞いても首を傾けるだけでね」

「それにシオに服を着せていられたものね！」

「エリスちゃん、やめて！？」

私はちらりと太宰さんの方を見た。

「其れについては私から説明してもよろしいですか？」

私の意図が分かったのか、太宰さんが会話を繋げてくれる。

本当は自分で言っても良いんだけど、別の世界から来たなんて私の口から言っても信じ難いだろうし少し厨二病っぽいからね。

「…と言うわけで別の世界から来た可能性があるんです」

みんな開いた口が塞がらないようだった。

「だがもしそうだとしたら君は今何処に住んでいるんだい？」

『太宰さんの家です』

「色々と大丈夫かな？その…料理は壊滅的らしいし…」

首領にまで言われるなんて、太宰さんってどんな料理を作るんだろう。

『料理は私が作っていますから。それにもしも何かあったら気絶させて逃げますから』

「太宰君に異能力は通用しないが」

『いえ、此れは私の勘ですが太宰さんって作戦立案担当じゃなかったですか？あまり体術は得意ではなさそうですし』

そう言うとポートマフィア組はとても驚いていた。

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