紅掛２１ ページ22
あの時の顔が唐突に思い出される
Aを掴んだ時の恐怖に歪む顔を
tn「……っはぁ…集中出来ひんやん…」
彼女を保健室に連れてった後から
何故かふとした時に思い出す
あれから一時間はたったが、何回思い出したか
お陰で目の前の資料は進まず
生徒会室で一人、溜息をこぼす
そこへ
ｶﾞﾗｯ
「トントン！……なんや随分と暗い顔しとんな…女にでも振られたんか？」
と失礼な物言いの狂犬が一匹入ってきた
tn「そういうのは関係ないですぅ〜そういうシッマはあれか？透の話か？」
そう問えば、どうやら当たりだったらしい
シッマにしては珍しく真面目な顔をして
はよ話せ、という目を向けてきた
tn「…掴まえたのはええんやけど気絶してもうてな？今は保健室やで」
kn「そうなんか…目ぇ覚めたん？」
tn「知らんけど……シッマが心配するなんて珍しいなぁ。しかも女やのに」
女嫌いのシッマが
ここまで気にするのは驚きやった
何気なく聞いてみたら
kn「いやな？本能が告げとんねん…何かこう…【あの者をダークサイドから引き上げろ…】みたいな感じやな」
tn「…何かのゲームやってるんか？」
kn「いやちゃうわ。大真面目やぞ」
と真顔で言われ、それ以上は言わない
本能が告げとるとか…やっぱりアホなんやろうか
…まぁ何時もよりは心有るんとちゃうか？
良かったやんシッマ
そして突然思い出される、恐怖に歪んだ顔
思わず顔を顰めれば
シッマの目が鋭くなり、俺を見つめた
kn「トントン…なんやその顔」
tn「いや…別に」
kn「誤魔化すんやないで？流石に気になるやろ…」
tn「はぁ……ちゃんと聞くんやったら話すで」
するとシッマは
俺の向かっている机の反対側へ行き
ソファに腰掛けた
それを見て、俺は口を開く
tn「……透…いや、Aを捕まえた時にな？物凄く恐怖に怯えた顔をしてたんよ。それが頭から離れんくて…」
なんせあんなに恐怖を向けられたんは初めてや
相当、自分の中ではショックを受けたんやろう
それを伝えれば、シッマは真っ直ぐ見つめて
口を開いた
kn「よう分からんけど…謝ればええんとちゃう？」
tn「そ、そんだけ？」
kn「……トントンや…お前の気持ちはよう分かるで？心配なんやろ？」
tn「…まぁ人として心配はしてるわ」
kn「様子見に行こうや。俺も様子見に行きたいしな」
こいつ…心あるんとちゃうか？
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志麻セン寄りのcrew - いえいえお役にたてたなら良かったです！！ (2019年6月13日 7時) (
レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - 志麻セン寄りのcrewさん» はっ！間違ってました！教えていただき、ありがとうございます！！う (2019年6月13日 7時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - 透明0男は僕にいつも処理させられたなんですけど僕は男にいつも処理させられたじゃないですか？ (2019年6月13日 7時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斬 x他2人 | 作成日時：2019年6月3日 3時
