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寝られない。
『…………あっつ…』
寝られない………
…寝られる訳が無い…。
僕はテントの天井を眺めながら、ぐっすり眠るエルフーンを抱きしめる。
ムシャーナに眠らせてもらえばいいとは考えたけれど、そうすればだいたい悪夢を見ることになると知っていたので無理だった。
こうなるならウインディにでも乗せてもらって、早く街につくようにすればよかった。寄り道ばかりして、色んなところを歩き回って、旅というものを知ってもらおうと考えたのが悪かった。
幸い、彼女と僕の間にはホゲータやゾロアが寝ている。本当に助かる。
こんなところ、トウコに見られたら…ゾッとする。
僕は彼女から外方を向くよう体勢を変えると、上に乗っていたエルフーンが目を覚ましてしまう。
「あ、ごめん、エルフーン。」
エルフーンは目を擦りながらふわふわと僕の顔のところまでやってくると、眠れないのかとでも言うように額に触れた。
「寝れないんだ、こんなの初めてだし…」
エルフーンは寝惚け眼のままにこにこ笑うと、後ろのワタをすこしちぎり、僕の顔の前でふさふさ揺らす。
なんだろうと不思議に思っていたら、ふと瞼が重くなる。
ねむりごなだ。僕を気遣ってくれたのだ。ありがとうと微笑むと、そのまま僕は夢の中へと落ちていった。
『トウヤさん！ホゲータがはやく走れるようになりました！』
『トウヤさん！！タマンチュラがいっぱいですよ！』
『トウヤさん！パモって可愛いんですよ！』
『トウヤさん！！』
『トウヤさん！』
「うん…Aさん………」
『トウヤ！！！さん！！！！！！』
「はい！！！！」
『5回目で起きましたね。おはようございます。』
「…ああ…えっと…おはようございます…。」
目を開けるとまず映ったのは、僕の隣に座り、こちらを見下ろす彼女の顔、そしてにこにこしているエルフーン。
『朝食もサンドイッチです、今から作るので手伝ってくれません？』
「うん…わかった…」
僕が返事をすると、彼女はテントから出て材料の準備に取り掛かる。
起き上がって伸びをして、なぜかそこに居たタブンネに寝癖を整えて貰えば、荷物を整えてテントの外に出た。
寝不足なのか、すこし顔が熱い気がした。
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おこめ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…作者様のペースで更新頑張ってください！応援しております…！ (2月23日 1時) (
レス) @page15 id: 3c9b9f762c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2月21日 13時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！！！！好きです！！ (11月6日 8時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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