緑色の眼をした怪物（吹雪士郎） ページ20
「大丈夫？」
ぶつかった人は優しく微笑んだ。
そんな優しく出来る性格なんて、妬ましい。
「大丈夫ですのでっ」
「あっ！何で吹雪先輩と、」
「偶々ぶつかっただけ！何かの意図はない！」
ここで香月と絡まれると色々と大変だからな…
「ごめんね〜。ちょ〜っと、席外すね〜」
嫌な予感がする。逃げたいのに手が、
気味悪い笑みを浮かべた妹に連れられる。
「なんのつもり？私と吹雪先輩の中を邪魔するの？」
「だから、偶々ぶつかっちゃっただけだって何度…」
「私より馬鹿の癖して！」
バシッ
今日もビンタされる。
「妬ましい、妬ましい、妬ましい！」
「え？」
「親に愛されているあんたなんかに私の気持ちなんかわかる？あんたにはわからないでしょ！親に愛されている皆が妬ましい！親に愛されて、周りにも愛されて、この世界の闇でさえ知らない彼奴らが妬ましい！」
「香月ちゃん？もうそろそろ試合、」
「あっ、空野先輩！」
そう言って向こうに行った。
妬ましさのあまり爪を噛んでしまう。
妬ましい、妬ましい、妬ましい！
ガリッ
「痛っ！」
また痕がつきそう。
涙が出る。もうそろそろ就職する中三なのにね。
「行きたくない…進学したい…こんな形で就職するのはいや…物じゃないのに…夢があるのに…」
夢を叶えられる皆が妬ましい。
サッカーとかを自由に出来るのが妬ましい。
全てにおいて妬ましい。
試合に勝ったり負けたらして泣けることも妬ましい。
自分が憎い。大っ嫌い。
下らないことばかり考えていたら急に鈍器で殴られたときみたいに気が遠くなる。
私は冷たいアスファルトに身を預けた。
「七緒、何処行ったんだろう…」
もう試合は終わった。だけど七緒は妹に連れられて以降見ていない。
「少し探しに行こう」
だけど一人だけでは少ししんどい。
あいつでもとっ捕まえて探させるか。
「アツヤー。お願いがあるから聞いてくれる？」
「あ、ああ。どうしたんだ？」
「七緒を探して欲しいの。試合始まる前に七緒の妹に連れられたんだけど、戻ってこないの」
「そしたら兄貴に聞こうぜ。兄貴とさっきぶつかってたし」
お得情報キター！
「まじありがとう！」
「おい待てっ！」
そいつに聞こう。
「あんたがアツヤの言ってた吹雪士郎？ちょっと聞きたいことがあるから来て」
私はそいつを引っ張り、誰の目も届かない場所に連れてった。
緑色の眼をした怪物（吹雪士郎）→←緑色の眼をした怪物（吹雪士郎）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紅(プロフ) - →倉永と忍の負傷にされせつなの涙を流し人達の門が悲しんでいる染岡君と円堂君の声が聞こえた薄く目を開けると右目は開かない咳き込んで息しているです。長く待たせてごめんなさい！ (2021年6月8日 18時) (
レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - →沢山も聞こえて驚く仲間達を立ち上がった円堂君も立ち上がったゴッドハンドを受け止めて想いが届いたエイリアを砕け太陽が現れ研崎の負けよっと夢主が言った貴志の所に行くと急に倒れた夢主意識が遠く失った妖刀村雨は消えた貴志が庇って夢主に木まで倒れてしまった→ (2021年6月8日 17時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - →エイリア石のせいで風丸君と染岡君達も取り憑かれた円堂君の言う通り夢主は祖父の強い思いする後半で雷門達がボロボロになり夢主が妖刀村雨をゴールしたが急に痛みが始まった禁断の技だった口から血を吐き2度目の禁断の技苦しみはもう限界になった声が聞こえた→ (2021年6月8日 9時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - なっちさん» 大丈夫です。続きにします (2020年11月15日 19時) (レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - 美紅さん» えっと、話の柱と扱って大丈夫ですか？ (2020年11月15日 19時) (レス) id: 7058d73f60 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紲娘 | 作成日時：2020年8月9日 10時
