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「おい、お前!!」

大きな声に肩を揺らし、棘先輩に隠れれば少し驚いたような棘先輩と目があい、そのまま私を庇うように隠す先輩にどきりとなった

「お前も交流会に出ろ!」

姉妹校の先輩、交流会

それってこの間、五条先生とかパンダ先輩が言ってたやつ?

「まあ、いい」

答えてないけどいいんだ

私の反応とは裏腹に目の前にいる先輩は言葉を繋いだ

「久しぶりだな、パンダ」

「なんで合流会まで我慢できないかねぇ
帰った帰った、大きい声出すぞ、いやーんって」

パンダ先輩の言葉に思わず吹き出すと、棘先輩と恵くんが「え?」と言うようにこちらを見てきた

だって、あの動きおもしろくない?

「言われなくても帰るところだ」

パンダ先輩に促されると目の前の男は上着を肩に掛けた

「どうやら退屈もの同士って訳でも無さそうだ
おい、パンダ。乙骨に伝えておけ
お前も出ろと」

「俺、パンダ。人間の言葉ワカラナイ」

「しゃけ」

「それとお前だ」

急にまた私を指差され「へ?」とちらりと顔を覗かせた

「お前、名前は」

「篠坂Aです」

「そうか、篠坂。お前の好きな女のタイプなんだ
男でも構わん」

「は?」

こんな時に?しかも男しかいない中で答えろと?
急に恵くんと棘先輩もこっち見てるのに答えなきゃいけないの?

「早く答えろ、こっちは時間がねぇんだ」

いや、そっちの事情なんて知ったこっちゃない
でも答えるまで引かないよねぇ

「あえて言うなら、私より身長高くて、やさしい人」

「そうか、惜しかったなぁ
でも面白くなりそうだ!これからよろしくな、シスター」

それだけ言い残すとどこかへと走り去った

「あいつの妹とか絶対やだ」

「A、凄い顔してるぞ」

パンダ先輩に突っ込まれ、「いかんいかん」と首を振った

「あれ?」

力が急に抜け、ぺたりと倒れそうになると横にいた棘先輩のおかげで顔面をぶつけることは避けられた

「久しぶりに呪力も使って、緊張も溶けたんだろうなぁ
ほらおぶってやるぞー」

パンダ先輩がノリノリで後ろ姿を見せてくれるもんだから、乗っかろうとすると「おかかっ!」と棘先輩が制し、頭と膝裏に腕を通されて、しっかり抱えられた

「え?なっ……」

頭が追い付かないまま、走られ、彼の胸元にしがみつくしかなかった
ーーーーーーーー
(残念だったなぁ、恵)

(先輩、楽しんでますよね)

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作者名:ゆきはな | 作成日時:2021年4月27日 22時

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