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なんで?こんなにドキドキしちゃうの?
分かんない
どうしよう
練習も放棄してきちゃった
それは不味い
だって授業と一緒だもん
「じゃあ、飲み物だけ」
共有スペースまで行き、自動販売機にお金を入れスポドリを6本取り、手一杯に抱えて、色んな言い訳を考えながらグラウンドに引き返した
足取りが重くて、そんな大した距離じゃないのにとても長く感じる
でも歩いていれば、必然的に目的地に着実に近付くし、グラウンドにいる人達も目に見えてくる
「Aやっぱり戻ってきた」
そう言って迎えてくれたのは真希先輩だ
「そのさっきは失礼態度取ってごめんなさい」
深く頭を下げれば、「気にしてねぇよ、だから頭をあげろ」と真希先輩に声を掛けられ誰も嫌な顔をしてなかった
「ありがとうございます
あの、良かったらどうぞ」
1人ひとりに渡していくとお礼を言われたけど、やっぱり「ツナマヨ」と微笑む棘先輩には相変わらず心がうるさい
「禅院先輩は2つ以上呪具持ち歩くこととかザラですよね?どうしてるんですか?」
恵くんの相談に真希先輩は「パンダに持たせてる」と指差した
「Aは?」と話を振られ、ウェストポーチの中を異空間のように呪力で広げ、物の持ち運びをしている
「へぇ、ド○えもんのポケットみたいじゃん
いいなぁそれ」
野薔薇ちゃんが興味津々だけど、小さい頃から身に付いていたから実際どうなっているのかはわからないと答えた
恵くんは、聞かなきゃ良かったと言うような表情を浮かべていたが、私のポーチと自分の影を見比べると影を触ると指が入っていくのが見えた
恵くんは本当に色んなことを次々に習得していくのが早い
今だってそうだ
それに比べて私は……
「ツナ、明太子?」
狗巻先輩の声にはっとなり、顔をあげればすぐ近くに顔があって、後ろに後ずさった
“この後、時間ある?ちょっとお出かけしよ?”
にこりとスマホを見せてきた狗巻先輩
ダメ?と言うような「おかか」に大きく首を振れば、嬉そうな先輩が目に入った
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放課後だし、制服でいいよね?
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作者名:ゆきはな | 作成日時:2021年4月27日 22時