【あんスタ】夢と現実の話。

7 専用衣装/ 痛みと怒り ページ7

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( そもそも、何で私がこうなっちゃったのか。分かってないの? )


__ ズキン、ズキン。


「Aは頑張り方を間違ってル」


__ ガンガン。


「…零にいさんたちも、心配して」

「私をひとりにしたのは、こんな風にしたのは、まぎれもないみんなでしょ!?」


キーーーンと、耳の奥が警報のようにうるさい。

零にいさん、零、朔間零。その名前がずっとAを苦しめる。

魔王と帝王、道化師にかみさま、魔法使い。


「アイドルしかないの…私にはもう何も無い……頑張り方が間違ってる? みんなが心配してる? …一緒にいてほしい時にはいてくれなかったくせに！離れていったくせに！今度はアイドルを奪るの!?」


こんな大声を出したのは久しぶりだった。
夏目が傷ついた顔を見せる。それすらにも苛立って。

頭が割れそう、吐きそう。
泣きたいのはこっちだよ。
ずっと我慢してきたのに。

こんなことが間違ってることなんか知ってる。

だけど一丁前に心配して私が間違ってるなんて言われたくなかった。私はただ、ただ。


「私は、ずっと、」


見てほしかった。あの時、振り向いて話を聞いて欲しかった。


「ずっと、……?」

「…? 」


もう、限界だ。


「あ、れ……」


ぐりん。視界が回って体に衝撃が襲った。
「A！」耳にマスクを着けてるみたいに聞き取りずらくて、夏目の顔も絵の具みたいに潰れている。

体が動かない、耳も聞こえない、何も見えない。


Aの意識が途絶えた。





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