34 追憶/ 一瞬の出来事 ページ34
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次の日の昼休みは、最悪な始まり方だった。
いや、この日は多分最初から嫌な事続きで。
寝坊をしてお弁当を忘れた。今日は廊下に出ないようにしたかったため、昨日コンビニで買っておいたミニお弁当を家に置いてきた。これはまだいい。正直お昼ご飯を食べなくても何とかなりそうだったから、家に帰ってから食べるか〜の気持ちでいた。
しかし登校中の際に、後ろからやってきたスバルに背中を押されてバランスを崩し電柱にぶつかった。これもまあ、まだスバルを怒れば気が済んだ。
問題は昼休みが始まってすぐ、授業時間を使ってようやく完成させたイベント申込用紙をたまたま授業を担当していた担任に渡そうと廊下へと追いかけると、先輩たちに捕まった。
「おっAちゃん、珍しいね、今日ひとりなの?」
「オレたちとご飯食べない?」
「食べる人いるから食べないです。先生のとこ行かなきゃいけないからどいてください」
「冷たいな〜」
ニヤニヤしながらAを囲む。
その後ろでどんどん遠ざかる先生の背中。
不運続き、というか純粋に嫌な事続きで腹が立つ。
あまり冷たくしすぎるとライブに来てくれなくなるから、Aも強くは出れない。
( こんなことならスバルと一緒に出ればよかった )
「あの、本当に…」
「ぅ、あ、Aちゃん！」
「…シュンスケくん」
「ぁ…あ、お、俺」
「あ〜? なんだよお前」
「こ、こっち！」
「え!?」
急に背後に立ったと思ったらAの腕を引いて先生の方へ走り出した。後ろで先輩たちが怒鳴りあげている。
おかげさまで先生にはプリントを渡せたが、これでは先輩たちがライブに来てくれなくなってしまうのではないか。
「あ、ありがとう…でももうああいうことしなくて大丈夫だよ。先輩たちを怒らせても、」
「ご、ごめん…困ってるように、見えたから…余計なお世話だったよね…」
「助けてくれたのは嬉しかったよ！じゃ、私教室戻るね」
「あ…き、今日さ、お、お昼一緒に食べない…?」
「…」
いつものように顔を赤くして言うシュンスケくん。
この頃、Aは相手をするのが面倒くさくなってきていた。しかも今日は嫌な事しか起きないというのに。
「ごめん、スバルが待ってるし…」
「でっ、でも今日アイツはいないよね…?」
「…何で知ってるの?」
「き、聞いたから…」
「私話してないよ」
こういう変なところも、少しずつ嫌になってきたんだ。
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かげやま(プロフ) - みそらーさん» こんにちは！コメントありがとうございます！新作です〜🥳こちらこそ楽しんでもらえるようにがんばります✊ (2022年4月2日 15時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
みそらー(プロフ) - し、新作ですか…！楽しみです。自分のペースで、応援してます!! (2022年4月2日 15時) (レス) id: 6e5a03b04b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年4月2日 0時
