84. ふたりの曲 ページ34
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「── 橙条Aさん、クランクアップです！」
わああ、と拍手が起こる。
最終回のラストシーンの撮影が終わり、ようやくドラマ撮影の幕がおりた。ワンクールの初主演初ドラマはすごく良い作品になったと思う。
周りからもファンからも評判良し、握手会で「ドラマを見てファンになりました！」という人もいて嬉しい限りだ。
ラストシーンではスーツを着ることになったためそのまま花束を受け取って、何だかどこかの会場に来た気分になった。Aは照れながらも、今までにクランクアップした人同様にコメントを口にする。
「え、と、初ドラマで初主演を飾らせていただいて…すごく嬉しくて、責任を持たなければいけなかったのに色々ご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳なかったです。それでも監督やプロデューサー、スタッフさんみなさんが厳しく優しく指導してくれて…現場が良かったからこそ、素敵な作品になったと思います。本当にありがとうございました…！」
アイドルロワイヤルに関しては降板もありえたのに、最後までAを起用してくれた現場に感謝だ。お辞儀をしたAに、スタッフさんが「Aくんが主演でよかったよ！」「撮影中の生歌最高だった〜」と言ってくれた。
自分以上に環境に恵まれた人はいないな、と感じた1日だった。
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撮影は昼に終わったため、Aは瑞生と一緒にオータムフェスの“liT”パート通しを行っていた。瑞生もどんどん仕事が増えてきて、顔に疲れが見えている。
男性ファッション誌のモデルに選ばれ、このまま何事もなく行けば専属になれるらしいと聞いた時は驚きと喜びでどうにかなりそうだった。
「っはー…さすがにキツいね」
「今は自分らの曲だけ通してるけど、本番は“Trickstar”の奴らも入るし…まあここまでキツくねーだろ」
「だね…」
あとちょうど1週間。週末2日間でどれだけファンを楽しませられるか。
( …、)
Aはあと1週間しかないのに、と焦りを抱いていた。
理由は簡単だ。まだ、Aとスバルの曲が完成していないから。
スバルとは合同練習くらいしか会ってないし、…心配だ。
「……」
「…お前さ、」
「ん?」
「…何で明星スバルと一緒に歌うの、頷いたんだよ」
「何でって」
「あんな頑なに断らねーのも変だろうが」
「……」
変、かな。
俺…、
「…変だった?」
「は?」
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かげやま(プロフ) - 鈴花さん» コメントありがとうございます✨️私もまたこの2人書きたいなと思ってるので機会があれば…！臨時ユニットのお話も😂 (2月20日 23時) (
レス) @page49 id: 2b4670edb1 (このIDを非表示/違反報告)
鈴花(プロフ) - 一気読みしました！超最高でした！まだまだこの2人の不仲話も仲良し話も読みたすぎる…！あと臨時ユニの話を読みたい！ (2月7日 14時) (レス) @page1 id: cfaa8deb10 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 俎板さん» コメントありがとうございます✊無事完結出来ました…！読んでくださりありがとうございました！嬉しすぎるお言葉〜😭🙏次の作品もよかったら…！ (2022年3月26日 2時) (レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
俎板(プロフ) - 完結おめでとうございます…！作者さんのお話大好きです〜！ (2022年3月26日 1時) (レス) @page49 id: 0b4ff99b4b (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 彼岸桜＋αさん» こんばんは！コメントありがとうございます〜…！😖以前いただいたコメントで勇気づけられながら完結へ行けることが出来ました！本当に感謝しています😭最後まで読んでくださりありがとうございました！ (2022年3月25日 21時) (レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2021年7月3日 0時
