221 専用衣装/ 繋がる ページ21
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「コラ、な〜にやってんだ」
突然視界が明るくなって目を開いた。
そこにはニヤけ顔の零先輩が逆さになって、先程までAの顔に乗っていた雑誌を手にしている姿が。
「零先輩、よくわかったね」と目を逸らした。
「そりゃスカート履いてるのはお前くらいだからな。いいから起きろよ」
「…」
「…今度は何に拗ねてんだ」
「拗ねてないし」
「じゃあ大好きな零先輩の方見ろって」
見たってその雑誌に写っているAが細くなるわけでもないし、隣のモデルの子みたいにスタイルが良くなるわけでもない。
ひとりで見たいからわざわざ授業をサボって来たのに。
結局零先輩に捕まってしまった。
Aは渋々起き上がって、地面に足をつける。
屋上は風通りがいいから起き上がった途端に髪の毛が舞って、よけいAをイラつかせた。
「…で? かわいく写ってんじゃん。何が気に食わないの」
「かわいくないよ。ていうか！その雑誌のことなんて何も言ってないじゃん！」
「お前、自分が満足のいくように写ってたら俺達に見せてくるから、1人で見てるってことはそうじゃないんだろ」
「…零先輩うるさい。どっか行って」
「何で。行かないよ」
「っ〜〜〜！」
ドサッと隣に座って、雑誌をめくる零先輩。
Aはベンチの上で体育座りして顔を埋めた。
「…」
「…」
「…かわいいと思う?」
「うん」
「でも…その子の方が細いし、スタイルいいんだよ」
「まあ背高いな、隣の子」
「ぅ〜〜」
「…、Aチャンさぁ…そんなんで一々落ち込んでたら身もたね〜ぞ」
呆れながら言うけど、そんな彼は背が高くて細くて。
渉くんが言うには「超絶イケメンさん♡」らしいのに、きっとこの人には分からないんだ。
( この女の子と零先輩が隣に並んだら、きっとみんなから褒められるんだろうな )
「そんなかわいい顔持ってるくせに、わがままお嬢様め」
お前は、そのままで十分だよ。
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「……」
寝てた。
Aは手元に乱雑に置かれた台本を見つめて、今見ていた夢の続きを思い出す。が、ああ言った零先輩に何て返したかすっかり忘れてしまって無理だった。
空中庭園は夢ノ咲学院の屋上によく似ているから一瞬タイムスリップした気分になった。
「…あ? テメ〜、ここで何やってんだ」
「? ……こ〜がくん」
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かげやま(プロフ) - 名無し62063号さん» コメントありがとうございますෆ ̖́- 長かったですよね、うれしいです（ ; ; ）！めちゃ重すぎてドン引かれないかドキドキしてたのでそう言ってもらえて安心しました…笑 更新頑張ります🥺💞 (2023年1月9日 22時) (
レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
名無し62063号(プロフ) - 一気にここまで読んでしまいました、、。主人公ちゃんの設定がめちゃ重いのがとても好きです！！更新楽しみにしています。 (2023年1月8日 1時) (レス) id: 45bc00c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年12月2日 0時
