186 イベント/ 仮装と衣装 ページ36
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もうすぐ出番だからと言うみかと別れ、配信時間が近づいてきたこともあり指定されていた部屋を訪れた。
と言ってもレッスンルームなのだが。
恐る恐るレッスンルームを開けるとそこには赤ずきんの仮装をしたあんずが。壁に装飾をしているみたいで、他にもテーブルにタブレットが用意されていたり準備万端だ。
Aはあんずに近づいて、肩をトントンと叩いた。
「わっ…あ、Aちゃん。ドレス上手く着れてるみたいでよかった！かわいい」
「…」
「? メモはどうしたの? …もしかして忘れちゃった?」
そう言われて、控え室に寄るのを忘れたことを思い出した。
ただそれを説明するのも困難だし、Aは曖昧に首を頷く。
今Aが手にしているのは紫色のボタンだけ。
「もうすぐメイクさんが来る予定だから、メイクしてる間に売店でスケッチブック買ってくるよ」
その言葉の通りに、あんずがハロウィンの飾り物を着け終わったタイミングでいつものメイクさんがレッスンルームにやって来た。そしてあんずも売店に。
「わ〜初めて夢ノ咲に入ったけどお客さんの他にイケメンしかいなくてビックリした」と興奮気味に話すメイクさんに苦笑いする。
メイクさんはお喋りだからAが話せなくなってもひとりで楽しそうに話してくる。鏡越しで反応を見せたりしているけど、よくこんなに口が回るなと感心するくらいだ。それに噂話が多い。この前なんて俳優と女優が仲良くて〜という話をされた。
「これアリエルの仮装だよね！もしかしてAちゃんが声出せないからこの衣装にしたのかもね」
「?」
「あ、アリエルのお話知らない? アリエルっていう人魚姫が人間の足と交換に美しい声をとられちゃうんだよ」
「…」
「いろいろあって声を取り戻すんだ〜。Aちゃんも早く治るといいね。あ！この仮装にしようって決めた人、そういう意味も込めて…Aちゃんの声も戻りますようにって願掛けしてるのかも…！」
( ああ…あの子なら、そういうことやりかねない )
Aは何と交換に声を失ったのだろう。そう考えて思い浮かんだのは、昔の記憶だった。昔の記憶を思い出す代わりに、声を失った。
と、ドアが開いてスケッチブックを手にあんずが入ってきた。
「おまたせ…！」
息を切らすあんずを見て、Aは喉に手を触れた。
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かげやま(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます。遅くなってしまってすみません…（ ; ; ）引き続き楽しんでもらえるように更新頑張ります🥹🫶 (2022年10月24日 11時) (
レス) @page21 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きがすごく楽しみです、、！ (2022年10月23日 20時) (レス) @page21 id: 04c1c43a5d (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - めぐるさん» コメントありがとうございます。このあと先もドキドキを届けられるように更新頑張ります✊読んでくださると嬉しいです〜🫶 (2022年9月30日 10時) (レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - 更新のたびにどきどきしてます！がんばってください！ (2022年9月30日 10時) (レス) @page7 id: 3d1c15bfdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年9月29日 6時
