173 ルックバック/ 恋心と拒絶 ページ23
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マネージャーさんは看護師と医者、刑事と思われる2人組を連れて来た。
しかしAの声は出ない。
「…！っ、…！」
怪訝な顔で見つめてくるマネージャーさんに声が出ないことをアピールしようと、喉を叩く。口からは声の代わりに空気が出るだけだった。
( 何、何…！なんなのっ…)
「右京、声出ねえのか」とマネージャーさんが聞いてくるのでAは何度も首を縦に振った。
「オイオイマジかよ…」
「失声症…恐らく精神的要因が大きいと思います。ファンに殴られたことがショックで、」
「…」
ファン? に、殴られた…。
そんなはずがない。殴ってきたのはパパで、…でも、パパだってもういないはずなのに。
分からなくなってきた、どうして頭が痛いのか。どうして声が出ないのか。分からないことが多くて一体どうしたらいいのだろう。
( 声、出なくて、私…アイドルなのに……)
そして看護師に渡されたメモでいくつかの質問に答えていくうちに、Aは今何が起きているのかを思い出してきた。
「右京Aさん、先程のことは覚えてますか?」
「…」
「はい。貴女は須藤駿介に頭部を殴られました」
「──」
刑事からの質問に、Aは『頭を殴られた』と書いた。
しかし誰に殴られたのかは覚えてなく聞き覚えのある、だけど初めて聞く名前に息が止まった。
( すどうしゅんすけ、しゅんすけ、…シュンスケくん )
すると突然頭の傷がズキンと痛む。
Aは反動でペンを持っていた手を痙攣させた。
「右京さん！」
「っ…！」
痛い。頭の表面だけではなく内側もガンガンと。
シュンスケくんの楽しそうに話す姿や顔が脳裏をよぎった。_殴った瞬間に泣きそうな顔をしていたことも、思い出す。
( シュンスケくん…悲しかったの? どうして? )
__「俺はずっとAちゃんを好きなのに、Aちゃんは他の男と付き合うなんて、あの朔間零と付き合うなんて…何で?」
どうして、と思いながら、Aはその感情を知っていた。
自分も抱いたことがある。
あんずのことを好きかもしれない零先輩に対して。
( ……これが人のことを好きになるってこと? もしかしたら私も…零先輩に、)
シュンスケくんと同じことをするのではないか。
そう思ったら零先輩に恋する自分が気持ち悪くて気持ち悪くて仕方なかった。
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かげやま(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます。遅くなってしまってすみません…（ ; ; ）引き続き楽しんでもらえるように更新頑張ります🥹🫶 (2022年10月24日 11時) (
レス) @page21 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きがすごく楽しみです、、！ (2022年10月23日 20時) (レス) @page21 id: 04c1c43a5d (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - めぐるさん» コメントありがとうございます。このあと先もドキドキを届けられるように更新頑張ります✊読んでくださると嬉しいです〜🫶 (2022年9月30日 10時) (レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - 更新のたびにどきどきしてます！がんばってください！ (2022年9月30日 10時) (レス) @page7 id: 3d1c15bfdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年9月29日 6時
