184 イベント/ 絶対に守るから ページ34
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体力の限界が来て目の前の人物の背中をバンバンと叩いた時、やっと足が止まった。
ゼェ…ゼェ…と膝に手を当てて息を整える。
視界に入ったのは草や花。
「…ッはぁ、ごめんなぁ、いきなり」聞き覚えのある声に、Aは顔を上げた。
聞き覚えのある、というかその声の主を知っている。
「…」
「人の群れがあると…思うとったら、周りの人が…AちゃんAちゃん、ッ言っとったから…」
「…」
「あ、今おれの名前呼んだやろ? 口が『みか』って動いたで、ふふ」
頭に包帯をぐるぐる巻いて、みかはのんびりな笑顔を見せた。
Aは一歩後ろに下がる。
「！逃げちゃあかんよ。…おれのこと、嫌いになったかも知らんけど」
「…！っ…、っ！」
「なに? 口パクパクしても分からへん」
「…、」
メモ…とポッケを探して思い出した。そういえば制服に入れたまま、ドレスにはポッケなんてついてないからメモを持っていないのだ。
( こ、これじゃ…何も話せない……)
真っ青になるAに首を傾げるみか。
「もしかしてメモ持っとらんの? それって、話せない…ってこと?」と聞いてくるので、Aはゆっくり頷いた。
「…、Aちゃんの声聞けないの、寂しいわぁ…」
「…」
「あ！別にAちゃんを責めてるわけじゃないんよ…！でも、どうしたもんかなぁ…。ん?」
「?」
「ここ…ここ！覚えとらん…?」
急に肩を掴まれてそんなことを言われるから、Aは困惑しながら辺りを見渡した。ここは、講堂の近くの裏道だ。
( …ここ、私たちが初めて会ったところだ…)
「まったく気づかなかったわ…Aちゃんも今気づいたみたいやし…。偶然ってすごいんやね」
「…」
「ふふ、ここで探し物探しとったらAちゃんがいきなり手伝ってくれたんよ」
「…」
( …覚えてる ) 覚えてるに決まってる。
みかは初めてできた友達なんだから。
あの時と同じように横並びに座る。
そんな権利、ないのに。
みかを見ると絶対に思い出すんだ、舞台横で叫ぶみかの姿を。
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かげやま(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます。遅くなってしまってすみません…（ ; ; ）引き続き楽しんでもらえるように更新頑張ります🥹🫶 (2022年10月24日 11時) (
レス) @page21 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きがすごく楽しみです、、！ (2022年10月23日 20時) (レス) @page21 id: 04c1c43a5d (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - めぐるさん» コメントありがとうございます。このあと先もドキドキを届けられるように更新頑張ります✊読んでくださると嬉しいです〜🫶 (2022年9月30日 10時) (レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - 更新のたびにどきどきしてます！がんばってください！ (2022年9月30日 10時) (レス) @page7 id: 3d1c15bfdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年9月29日 6時
