53. 音の聞こえる方 ページ3
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「癖、……匂いは、分からないけど、声はちょっと特徴的だったかもしれない」
何かに気づいたような顔でそう言った新山くん。
特徴的な声…聞けば分かるのかしら。
3人もうーんと声を唸らして考えているがきっと分からないだろう。
そんな時、「オーラーイ」と大きな声と車の操作音の音が聞こえた。
見てみれば、そこには男性がトラックに指示を出してある家の前で停まっていた。
あれは引越センターのトラックだわ。
ここは邪魔になってしまうかも。
「とりあえず公園に行きましょうか」
「そうですね！ここは道の真ん中ですし、公園で考えましょう！」
「サッカーもするの忘れんなよな！」
吉田さんが新山くんの手を引いて歩き出す。
片耳に「コナンくんすごいサッカー上手なんだよ！」という会話を聞きながら、そろそろ話し終わったであろう工藤くんに連絡しようとスマホを手にする。
と、後ろからガシャンと何かが割れる音がした。
「うわっ…！」
「おい！何やってんだお前っ！」
「す、すみません！」
「どうすんだよこれ…」
どうやら引越センターの男性が荷物だった食器を割ってしまい、上司に怒られているようだ。
大変ね…。新入りなのかしら。
「奏太くん?」
「……」
「? 奏太くん、どうかし___」
「…いた」
あの人だ、あの人が姉ちゃんを…。
ぼそっとそう呟いた。
さっきと同じ、ラスティのときと同じものを感じて背筋に冷たいものが伝った。
「奏太くん!!」
まって、行ってはだめ。
止めないと、走って行った彼を止めないと。
「ダメッッ！新山くん止まって！」
男の目がこちらを向いた。
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かげやま(プロフ) - ののいろ系女子さん» コメントありがとうございます。貴重な年越しなのにこの作品を選んでいただいてとても嬉しいです(；；)こちらこそありがとうございます！ (2020年1月16日 10時) (
レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子(プロフ) - とても面白いです！年またいで読んだんですが、もう大好きの域に到達してます。ありがとうございます！ (2020年1月1日 7時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます(^^) 期待に添えるよう頑張りたいと思います！ (2019年12月11日 8時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年11月28日 19時) (レス) id: ab48ac4e7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2019年7月8日 21時
