54. 思考回路 ページ4
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「誘拐って、どういうことだ！」
コナンくんの言葉にはっとして子どもたちがいるであろう場所を見る。そこには小さな姿の集団ではなく、大きい大人が疎らに歩いている風景しか広がっていなかった。
…っしまった。ああ、クソッタレ。
誰が誘拐されたのか、どんなことが起きているのか一瞬で理解できる。
子どもたちに見られないようにと視界に入らない場所に移ったのが間違いだった。
すると、電話を終えたコナンくんが駆け寄り私の名前を呼んだあとにこう言った。
「新山奏太くんが誘拐された！
犯人だと分かった奏太くんが引越しセンターのトラックに近づいて行ったって……追いかけたときにはもう…」
「引越しセンターの、トラック?」
「え、うん…」
前回の女児暴行殺害事件及び双子誘拐事件の容疑者は3人。目撃情報と奏太くんに聞いた情報によって調べた結果、その3人に絞り込むことができた。
そしてその中に、引越しセンターで働く男性がいた…。
( …確定だ )
「トラックのナンバーは?」
「品川502 す 00-12」
「コナンくんはこの事を高木刑事に伝えて。
追跡してもらうよう頼んでくれる?
それと犯人は橘康平だってことも」
「柊刑事は!?」
私は一足先に犯人を足止めしておく。
これを、使って…
ウエストバンドの右腹部に触れる。
……あんま使いたくないんだけど。
今はもう部署に戻る時間はないし、こうやって考えてる時間もない。
「とりあえず私のことはいいから、最後にひとつ聞いていい?」
「うん」
「子どもたちが向かって行った場所は分かる?
ここを離れたのはあの子達の意思でやったこと。どこかへ向かったってことだよね。つまりその道中で誘拐された」
「うん。そしたら僕が一緒に行って灰原と連絡を取り合うから…！」
「場所を、教えて」
「っ！……この近くにある、大きい公園さ。サッカーをしに行ったんだ。途中に元太の家があって、…東の方にある住宅街で恐らく」
ということは…
犯人は逃げるのに必死だ。
きっと遠くへ行くための道を探してる。
スマホのマップを開いて、高速道路へ繋がる道を探す。案の定近くにはその道が。
「待って！柊刑事、僕も…」
「これ、携帯電話用ヘッドセット。
連絡するならそれを使って私にして。私の電話番号は分かるでしょう?」
コナンくんが頷き、私に背中を向けた。
…さて、行きますか。
「絶っったい、逃がしてやんない。」
捕まえてやる。
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かげやま(プロフ) - ののいろ系女子さん» コメントありがとうございます。貴重な年越しなのにこの作品を選んでいただいてとても嬉しいです(；；)こちらこそありがとうございます！ (2020年1月16日 10時) (
レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子(プロフ) - とても面白いです！年またいで読んだんですが、もう大好きの域に到達してます。ありがとうございます！ (2020年1月1日 7時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます(^^) 期待に添えるよう頑張りたいと思います！ (2019年12月11日 8時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年11月28日 19時) (レス) id: ab48ac4e7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2019年7月8日 21時
