33 捜しもの ページ33
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「見ず知らずの拙者たちを手伝って探し物を手伝ってくれたり、何度も謝ってくれるなんて、A殿は本当に優しいでござるな!隊長殿の言う通りでござる」
「まあぶつかっちゃったしね、罪悪感があるから…え、と…隊長殿?」
そんな名前の知り合いは今度こそいないと思う。
その知り合いはAのファンか何か。
そう聞こうとした時、シノブは笑顔で驚くべき一言を言った。
「“流星隊”の隊長でござるよ」
今度はAの目が大きくなった。
「…“流星隊”?」
「拙者、“流星隊”に所属している流星イエローであるからして、隊長殿からよくA殿のことをよく聞くのでござる」
あの、1年生のひとり。
零から“流星隊”に1年生が入ったと聞いた時、Aはどういう奴か興味はあったが見に行く気は起きなかった。
もし自分よりも“流星隊”に向いていたら。
もし自分よりも眩しい存在だったなら。
自分が“流星隊”を辞めて正解だと、思ってしまいそうだった。
___ やっぱり俺は要らなかったじゃないか。
ミツルもシノブも良い子だ。
ふたりとも優しい心を持つからか、お互いの心配をよくして、この腐っていた学院に花が咲いたような感じがする。
「A殿に会いたかったでござるよ!」
ほら
「……俺は、」
眩しい、笑顔で
「そんな大層なもんじゃないよ」
俺と違う笑い方で
こんなに輝けている。
「これどこに運ぶの? 早く終わらせよう、ふたりもユニ練習あるでしょ」
「音楽堂だぜ!」
「え、音楽堂って…、」
Aは聞き覚えのある場所名に首を傾げた。
確かそこは公演会の…?
「演劇部が明後日公演会をやるから、その準備に必要な物を運ぶんだぜ〜♪」
「へぇなるほど」
関係ない1年生にも働かせているのか、あの
心の中でこっそり謝りつつ、3人で音楽堂まで歩き始めた。
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かげやま(プロフ) - あこ 千秋推しさん» コメントありがとうございます。まさか千秋推しさんに読んでいただけるとは…!お褒めの言葉嬉しいです(^^) (2020年5月8日 4時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
あこ 千秋推し - 手短に一言だけ。神です。 (2020年5月3日 21時) (レス) id: 93d2604178 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - せんり@お絵描き部所属@流星隊pさん» ダメージ喰らいました。ありがとうございます!!(^^) (2019年4月4日 19時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
せんり@お絵描き部所属@流星隊p(プロフ) - 好きです(突然の告白) (2019年4月4日 12時) (レス) id: 6097f66ba7 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 永瀬まゆさん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しい言葉です(;;) (2019年1月19日 20時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かげやま | 作成日時:2018年12月25日 0時