22 祭りの準備 ページ22
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「そんな忙しそうなAくんにまた忙しくさせることになるのじゃが、椚先生から仕事を預かっておる」
「…はは、それは確かに忙しくなるよ」
まぁいいけど。
Aは「どんな仕事?」と零に尋ねる。
「近いうちにあるモデルの仕事だと言っておったな。Aくんなら大丈夫じゃろ」
「…ってこれ明日じゃん!近すぎにも程があるよ零くんの馬鹿」
「会う機会がなかったんだから仕方ないじゃろう?
どこに行ってもAくんおらんかったし、我輩だけのせいにされても困るぞい。えーんえーん」
「顔がいいからまだマシだけどそれキモイからやめといた方がいいよ。それに零くんが探す時間ってどうせ夕方でしょ。教室に行ったとしてもいない時間だよ」
「つめたいっ」
老人を敬えと言うけれど、それは零相手に使う必要はないもの。たかがひとつしか年が違わないのに何を言ってるんだと思う。よく絡む晃牙を除いては。
Aは周りに比べればまだ零に対して優しい方だ。
恩もあるし、一緒にいて楽だからだ。
それよりもモデルの仕事が明日あるってことに頭を痛める。依頼主を見る限り知り合いのところらしいが…。
「そういえばAくん。お主の仕事、あんずの嬢ちゃんに任せてもいいのではないかと考えておるのじゃが、どう思う?」
「あんず…? …あぁ、プロデューサー」
正直気に入らない以前に素人に任せることに抵抗感がある。自分の仕事は面倒な人が多いし、失敗されても困る。
恐らく復活祭のレッスンはプロデューサーに任せるつもりだろう。そこで決めるか。
「復活祭を見て決める。俺の人生に関わることだし、中途半端なことされたくないしね」
「…」
「まぁ今、さっそく中途半端にされたけど」
「わ、我輩は中途半端にしたんじゃないもん!」
「ねぇほんとにキモイからやめた方がいい。俺がやだ」
「えぇ……」
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かげやま(プロフ) - あこ 千秋推しさん» コメントありがとうございます。まさか千秋推しさんに読んでいただけるとは…!お褒めの言葉嬉しいです(^^) (2020年5月8日 4時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
あこ 千秋推し - 手短に一言だけ。神です。 (2020年5月3日 21時) (レス) id: 93d2604178 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - せんり@お絵描き部所属@流星隊pさん» ダメージ喰らいました。ありがとうございます!!(^^) (2019年4月4日 19時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
せんり@お絵描き部所属@流星隊p(プロフ) - 好きです(突然の告白) (2019年4月4日 12時) (レス) id: 6097f66ba7 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 永瀬まゆさん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しい言葉です(;;) (2019年1月19日 20時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かげやま | 作成日時:2018年12月25日 0時